第3話 眩しいと思える
「え?」
私が呟くと
彼は
「太陽」
と言って、もう一度指を差した。
頼んでもないのに彼は1人で話し出す。
「色んな粒子が浮いて光が散乱していても、
波長の短い光が強く散乱されるから、
結局、短い青い光が残るんだ。
他の光って何色なんだろうな。
俺はそれ以外の色をみたいのに。
でも結局、青に最後は惹かれる。
だって空があるから。」
それは私の心のようで
空と私の関係だったんだって思った。
空にどれだけ
ここにいるって
こっちを振り向いてって
命を捧げようとも
見えない色。
何も言えない私に彼は
「この場所、本当は嫌いなんだ。」
そう言った。
雲が慰めてくれるって
どこか信じている私は
眩しいのは太陽なのか空なのか
分からなくなった。
でも、なぜかいつもより眩しいと思える
今日の空に、後悔は捨てた。
「それならどうして、ここに?」
そう聞くと彼は意外な事をいった。
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