第193話 いきなり出現の2期生
これは俺が配信でAFGをやっていた時のこと。
「あ~そろそろ新しいコンテンツが来るんだっけ?」
ーそうそう
ーもうすぐ内容発表だよ
ー何が来るんだろ
ー新しいマップとか来たらなぁ
ー回避盾を弱くして頼む
「回避盾これ以上ナーフはされないでしょ、だって十分弱いって」
ー足早い
ー最近使用者が格段に増えて新たな技とかが開拓されてってる
ー足早くて無理
ー攻撃ダメ減らしてほしい
ーそれよりなんか面白いダンジョンとかこねえかな
「あ~ダンジョンか。そういや全然やってないな」
裏ではちょくちょくやってたりしてるのだが、配信内でダンジョン攻略っていうのは本当に難しいものばかりしかしてきていない。
「なんかする?」
ーソロおもろいか?
ー流石に微妙
ー誰かと組んでほしい
ーやる人募集かな
ーデュオかトリオかくらいでやった方がおもろい
「やる人かぁ」
もともと声を掛けていた面々があったのだが
まず春陽は用事があるらしい、でプリームは寝てる。
氷にも声を掛けたが今日は学校に行かないとらしい。
偉いな。
あ、もちろん俺も単位は履修してますよ?
「うーん今度枠立ててやろうかな」
ーそれが一番
ーでも最近ゲリラとかフリー配信しなくなったね
ー配信頻度は変わらんしよくね?
ーそれ
ー決まった日時と時間で配信してくれるの神
ーどっかの誰かみたいに遅刻するやつもざらに居るからな
「最近案件とかコラボの誘いがいっぱい来てて配信のタイミングがなぁ」
ー人気になってきてる
ー俺ら古参!?
ー古参やばいw
ー登録者数増えすぎ
ーこのペースなら300万とか余裕じゃね?
「300万かぁでも増えれば増えるほど視聴者との絡み少なくなるの悲しい」
ーやさっし
ー良い人だ
ー神様
ー分かる
ーそれな
「っとフィールド狩りもこの辺にして街に戻るか」
さて、前置きが長くなり過ぎたな。
とりあえずフィールド狩りを済ませて、街へ戻ろうと走っていた時事件が起きた。
「あれ、あんな飾りとかあるんだ」
普通にフィールド狩りをしている狐の服を着た魔法使い?
うしろ姿も可愛いな。
ーん?
ー見覚えが
ーあれ
ー見たことあるぞ?
ーん????
ー????
ーえ?www
「あれ名前どっかで見たことあるような」
キャラクターの上にネームプレートを出した。
称号は金色で書かれた奏炎という文字。
ちょっと前にみんなで挑んだやつだっけ。
そしてその下に書かれた名前は……
影妖狐
「影妖狐……?誰だっけ」
ー忘れてて草
ーおい
ー覚えとけよ
ーHESKALだぞぉ
ー草
ーは?www
「あ、思い出した!」
そういやそうだわ、なんで奏炎付けてるのかも伏線回収出来た。
彼女は影妖狐。
白い狐のフードを被った魔法少女のアバターを纏ったVTuber。
所属事務所はまごうことなきHESKAL。
そして奏炎のモチーフキャラとなった人物だ。
「え、これオフだよね。話しかける?」
ーいけ
ー行くしかない
ーいっちゃえ
ー行こう
ーいけ
ーいこ
ーいけいけ
ーやっちまえ
「行くか」
ちょうど誰かと話したかったし。
あ、でも断られたら素直に下がるが。
ゲームに付くボイチャをひっさびさに付ける。
「配信中なんですけどよろしいですか?影妖狐さんですか?」
『うにゃ?おっこれはネスイか?』
「そうです!」
『お~!!!配信中に参上じゃ、HESKAL2期生の影妖狐じゃ~!』
ーきたあああ
ーわろた
ーなんでいるんだよwww
ーそうはならん
ーなんでここで初コラボみたいになるんだよw
ー影妖狐居ると聞いて
ー妖狐居るまじ!?
『わしも配信参加していいのじゃ?』
「もちろんですよ~!ちょうどダンジョン攻略やりたかったんです」
『ほう、良いじゃの。』
語尾こそはおじいさんみたいな感じもするが、声は凄い可愛い。
なんなら中の人はまだ女子高生とかか?
『ちょっとそっちのVC行くじゃ』
「あ、りょーかいです」
さっとボイチャが切れたので俺も切る。
「いや、まじで居たね」
ーなんでw
ー初絡みだろこれwww
ー草すぎ
ーなんでそうなるんだよ
ーそうはならん
「てかオフでもあんな早く切り替えれるんだ」
ーあいつがキャラ崩れたの見たことない
ーあの人オンオフえぐいよ
ー寝落ち配信とかそういうのしない人
ーただ配信頻度が少ない
ーでも人気なんよな
ー可愛いから
ーゲームうまいしキャラも好き、つまり神!
『よっと、じゃ始めるか』
「ですね、どこ回りましょう。おすすめとかあります?」
『ふむ、まあまずはここら辺からどうじゃの』
とピンを指したのは氷山の一角。
だいぶ北の方にあったためまだすべてを回れてないところだった。
「そうですね、ここら辺行きましょ」
どんなステージかは知らないが、まあ彼女いれば大丈夫だろ。
コメ欄を見る限り、やはり彼女はやり込み勢らしい。
『難しいがネスイとなら行ける気がするのじゃ』
「行ける気がするってクリアしたことはあるんですよね?」
『んにゃ、無いのじゃ』
「え?」
ー出たwwww
ーあ~ここか
ー普通に鬼むずい
ーいやここ選ぶのまあまあに鬼だな
ーこれめっちゃきつい
ーまだクリアできんそれ
『じゃ行くのじゃ~!』
「え、ちょ、まって」
俺の言葉もむなしく、氷山の一角で始まったダンジョンクエスト。
さて影妖狐さんもクリアしたことないだろうし、不安しかないが頑張るか。
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【後書き】
このシリーズはもう一話書きます。
設定資料にはあるのに、全く登場しきれてない影妖狐を出したかった!
あと15話くらいしたらこの章も終わって、ついにストーリー進める~!
一応予定は10月と同時に始めれたらベスト!
(なおこれまでに一度も実現したことはない模様)
Twitterで募集してて春陽サイドの小説が欲しいっていう意見多かったので
今年のカクヨムコンの少し前あたりから投稿頑張りたいです。
ただテストが被ってて微妙!
いっぱい書いちゃった、これからもよろしく!!!
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