第139話 復帰配信 with wart

さて、なんとなく配信をしたいなと急に思った。

もちろん【world war】でもやろうかと思ったのだが、口実が見つからない。


まだ真実を公表するには早すぎるし、そもそもプロゲーマーに復帰しますと言ってもうまくなかったら意味がない。


というわけで練習がてらやるのだった。


「さて、やりますかぁ」



ーきた

ー待ってた

ーなんやかんや最近配信増えた?

ー(/・ω・)/

ー嬉しい


「ちょっと久々すぎて下手なのでキャリー役用意しました。」


『どうも~wartです!』


何度聞いても中学生くらいの声だ。

これで高校生だと信じる人なんて居るのかなというくらいだった。


「はい。ということでこの二人でとりあえず最高帯目指します」


『えいえいお~』


ー気軽なノリで最高帯目指すこいつらやばい

ーレジェンド帯普通にくそ難しい

ー一つ下のエキスパート帯でさえむずい

ー行けるの…?

ー枠何時間なのこれ


「あ~明日休みだから枠無限にあるよ」


『そうなんだよね~。私も暇だし』


「というわけで頑張るかぁ」


ちょうど最近シーズンが変わったばかりらしい。

だからランクを上げるのには打って付けらしく、また低ランクでも強い方がいっぱいいるらしいので練習になる。


「とりあえず復帰配信ってことで」


ー頑張れ~

ーこれは5時間かかるかな

ー軽く見積もっても10時間行くくね?

ーめっちゃうまくはまってくれたら一桁時間になる

ー早くても4時間、でも無理かな


『とりあえず私はblancの補助やるんで、ついて行きますー』


「じゃあここで」


普通の街降りが一番いいんじゃないかな?と思いつつピンを指す。


『そこ物資めちゃくちゃいいからおすすめ!』


と彼女には絶賛の場所だったようだ。

けれど敵は当然結構降りてる。


まだ俺は一番下のビギナーだ。

一方でwartもまだあんまり手を付けてなかったようでシルバー。

どちらもそこまでランクが高くないので初動は切り抜けた。


「とりあえずじゃんじゃん敵を狩っていくか」


高ランクなら中盤はキルより生き残る方を優先するが、まだ大丈夫だろう。


『分かった~』


まだ4キル、それでもポイントは大きく入りそうだが、欲を言えばビギナー・シルバー帯なら10キルくらい欲しいところだ。



『あ、でもまだ敵居るよ』


「え?まじ?」


wartの索敵能力はやはり化け物だ。

ちょっとでも動けばすぐさま耳が動くらしい。


「じゃあやるわ」


ショットガンを構えて乗り込んだ。

敵は2階に居ると、彼女が言っていたので警戒して階段を上がる。



「うわ!?本当に居る」


敵が居るという驚きと彼女が正確に場所を図っていたという驚きで混ざったが、そのまま倒しに行く。


敵は俺の足音で感づいてたようで、しっかりショットガンを構えていた。


「あっぶね」


まずは正面の一発をかわす。

そしてその隙に一発入れる。

ただ、若干衰えていたせいか、頭には当たらなかった。


そして敵が逃げるように一発撃った。

またも正面に来る弾を間一髪でかわすと敵陣に乗り込みすぐさまキルした。


『後ろ!』


wartの叫びと同時に後ろからサブマシンガンの音、


流石に一発目を避けることは出来なかった。

ただ、一発目の猶予を糧に2発目からは避けていく。


相手のマガジンが消えた瞬間ショットガンを構える。

敵のリロードの間のわずかな時間。


これだけで俺は十分であって、頭に照準を合わせるとすぐさま引き金を引いた。



「あとちょっとで溶かされてたわ」


『上手すぎる』


ーこれは化け物

ー冷静に考えて1vs2は負けるんだよなぁ

ーちゃんと弾避けは健在だったか

ー弾避けどうやったら習得できんのマジで

ーてかあの距離避けるは無理。

ーPCのスペックと中の人間のスペック


「とりあえず敵探すかぁ」





なんとか初動を安定出来た。

けれどこっからどうなるのやら…


舞台はエキスパート帯へと突入した。


-------------------------------------------------

【後書き】

ちょっと量少なめですまん


もしかしたら、本当に仮案なんだけどVTuber配信書くの楽しすぎて大会は次章になるかも



実際にあるゲームを小説内に出すと絶対話の幅が広がるんだけどそれで著作権云々にひっかるのはごめんだし、伏字はなんか嫌なんだよね…





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る