第135話 聖魔ってなんですか
『さてさて、どこ行く~』
ほぼボスを一人で倒した彼女は、俺にどこ行くか聞いてくる。
「なんかもう少し強めの敵居ませんか?」
『強めの敵………かぁ………………あ!』
ーあれより強いってなるとストーリーボスとかじゃね
ーそんくらい
ー神威はソロだしな
ーうーん
ーあれは
ーそういや…えぐいのあったわ
ーいや流石に投げんだろ
『ここどうですか?』
とみながピンを指したのは、神威戦のその向こうにあるクエストだった。
彼女曰く、ネスイだけクエスト表示がされていて、一緒にプレイしたいということ。
「確かにここにクエストある」
[latent kingdom]
解禁条件は神威クリア
もともと最高難易度コンテンツクエストが更に難関コンテンツになったらしいものだった。
みながやったことないのは、神威をクリアしていないから。
逆に俺はクリアしていたことで解放がされていたのだ。
「やるかぁ」
こんなクエストがあったのかと思いつつ、クエストを受諾する。
神威とは違って、パーティで挑める。
『ここに私も参戦~』
ーパーティ参加クエストなのにクリア者居ないのえぐい
ーたぶんネスイでも無理
ーこの配信で詰めるのかな
ーいや、たぶん無理
ーあれは人間には無理だよ
「そんなに難しいのか」
流石にこの配信でクリア詰めは無理かもな。
まあやるだけやってみるか。
『とりあえず初見行きますか』
「そうだな。とりあえず行くか」
いくら何を言おうと、百聞は一見にしかずと言うしな。
やるしかない。
---------------------------------------------------------------------------
神威を1としたらこいつは10くらいある。
そんな印象を最初に受けた。
「やばくないすか…」
『流石にやばいね』
そもそも、神威は攻撃を避ければそこで勝負は付けれる。
というのも可能な与ダメージ量が統一されているため、levelが低くても倒せる。
だが、latent kingdomは話が違う。
しっかりとHP量もあるため、まず攻撃力が高くないといけない。
それに加えて、今回はボス戦までも長い。
神威はどちらかと言えば、最初からボス戦だった。
けれどこのクエストは今までのシーズンでも強かったボスたちが大量に出てくる。
みな曰く、このクエストは異常だとか。
『ボス戦までたどり着けるのか?』
ーえっぐ
ー一応リスポーン地点更新出来るのだけまし
ーだいぶえぐいな
ー1体の雑魚敵がもはや雑魚じゃない
ーこれはやばい
『まあとりあえず行きますか』
とりあえず何回かやってコツを掴んだ方が早いかもしれない。
まず、森を歩いていると、一体の敵が出てくる。
この1体でさえ強敵だが、これが何体も出てくるなんて考えたくもない。
HP量が少ないと思って油断してさっきは一瞬でやられてしまった。
『火炎弾!』
だが、こっちにも頼りの味方がいる。
アタッカー型聖魔が放ったその技は綺麗に命中してくれる。
ダメージ量も申し分ないほどで、あっさりとやられる。
「ナイス!」
流石に彼女に頼ってばっかりでもなと思いだし、前を全速力で駆け抜ける。
多少、レベルや攻撃力も上がったので、俺でも雑魚敵を倒せるようになった。
これは結構でかいことで、みなにばっかり攻撃を任せなくて済むのだ。
『いいね!』
流石の彼女というべきか、
俺が多少ダメージを食らっても彼女の加護ですぐ回復する。
攻撃もしつつサポートにも手が回るのはどれだけ腕前を上げたら出来るのか……。
『ここにリスポーン地点あるよ!』
上から徘徊している彼女はリスポーン地点を見つけた。
上からだとせこいというかもしれないが、飛行する敵も居るので結構効果的ではあった。
ー2回目で対応しすぎ
ー進み過ぎ
ーもうボス戦じゃね
ーはっや
ーRTAかな?
ーまあこれは前戯だし…
『さてさて、こっからなんだよなぁ』
latent kingdomその真の姿を見せてもらおうじゃないか…。
俺はゆっくりと目の前の道を進みだした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます