第99話 終わることはない。
「ただいま」
まだ夕方の中、俺は家に帰ってきた。
マナの特別すぎる部屋とは変わって一般的な普通の部屋だ。
「あ、おかえり~」
そして当然のように夜音も居た。
「いたんだ。どうする?何か食べに行く?」
「行く!」
正直作る気力はない。
まあ、たまには外食でも誰も怒らないだろう。
ちなみに外食は大体夜音側の負担だったりする。
まあ、彼女も結構貯金があるみたいだし、俺も食費を賄っている。
だから相互の関係って感じかな。
「ちょっと用意してくる!」
そう言って急いで家を出て行った。
俺も少し用意しないとなと思って、部屋を覗く。
「あれ?」
なんかちょっと荷物の位置が違う。
いや、まあ夜音がそんなことをするわけがないと思うのだが。
やはり変だ。
「あいつ?部屋に来たのか……?」
別にこれといって面白いものも無いし漁りたいなら漁ればいいが。
まあこれ以上考えてもキリが無いし止めよう。
そう思いつつも、1つ気になったことがあった。
「やっぱり……………」
ゲーム部屋の方だった。
ヘッドホンの位置が若干ずれてたのですぐわかった。
俺のゲーム部屋は別に広いわけじゃない。
まあ2人分くらいだったらゲームPCおけるかなくらいだ。
「流石に大丈夫か」
まさかPCの中も見られたかと思ってログインしたが、特に痕跡はなかった。
まあパスワードかけてるし見られるなんて早々ないことだが。
まあ彼女にも何か事情があったのかもしれない。
あえて聞かないでおこうかな。
俺が部屋を出てすぐに、彼女もやってきた。
「海斗!早く行こ!!」
そう言って俺たちは適当に食べに出かけた。
-------------------------------------------
まあよくあるファミリーレストラン的なところだ。
彼女はオムライスを美味しそうに食べていた。
それを眺めつつ俺もハンバーグを食べている。
すると
「そういや今日どうだった?」
ちょっとトーンが下がった声でそう彼女は言った。
「面白かったよ。見てた?」
「もちろん。というかHESKAL皆見てたよ」
HESKAL皆暇なのかな?とか失礼なことを思ったが口には出さないで置く。
「そっか~勝ちたかったな」
「そう?でも上手かったよ。3vs4はすごいよ」
夜音は絶賛らしい。
まあ彼女が喜ぶならそれでいっか。
「まあ次は勝つかな」
「次は私も行きたいな」
夜音は少し羨ましそうだった。
「そう?また声かけとくよ」
流石に3vs4とか地獄極まりないので人数埋めにも欲しい。
「ありがと!」
嬉しそうにまたオムライスを食べ始めた。
「ねえ、海斗。何か隠してることない?」
俺がちょうど彼女を見たタイミングでそう言われた。
「え?いや、、無いよ?」
正直ありすぎてどれの事かすら分かってない。
「えぇ?例えばほら………」
そう言いかけていたタイミングで俺のスマホが振動した。
「あ、電話だ。ごめん」
逃げる半分で俺は店の外に出た。
「はい。坂峰ですけど」
『あ、海斗君?』
ん?聞き覚えのある人だ。
でも誰だか分からない。
「そうですけど……………」
『春休み帰ってこれる?』
「え、まあ」
そういや去年の春休み以来行ってなかったな。
そろそろ行こうと思ってたら冬休みも明けちゃったし。
『じゃあさ、ついでにお願いがあって…』
そして俺は静かにその要件を聞いた。
そして確信した。
(この人、夜音の母親か)
『出来そう?』
「出来る限り頑張って見ます……………」
重大すぎる任務に胃がまた苦しむ。
そして凍らしたはずの記憶がゆっくりと降りてくる。
俺は深呼吸をしつつ、冷静を保ち、中に入った。
「あ、おかえり!どんな要件だった?」
「あ、えっと、友達がノート貸してほしいって連絡だったよ」
ここからはあまり記憶にない。
というかそれどころではなかった。
そんなことを考える余裕すらなかった。
とりあえず頑張るか……………
人生の山場がやってきた。
-----------------------------------------------------------------------------------
【後書き】
3章終わり~
ここまで続けれると思わなかったので本当に感謝でいっぱいです!
誤字脱字も多い、
そして矛盾な部分も多い中でここまで読んでくださった方々ありがとうございます!!!
次章はもっと頑張りたいな。
というわけで次章からもぜひよろしくお願いします!
通知がたまにいいねやレビューなどの評価通知で埋まってる時は本当に嬉しくなります。
面白かったらぜひ☆とフォロー、レビューをお願いします!
いいねや感想もぜひぜひ~^^
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます