第2話

 「えっ、何を言って」


「た、確かに」


「その女の言う通り、言われてみれば」


「あの時、私を庇って川に溺れた時の姿です」


「????」


 待ってそれ夢じゃないの??と言うか、そうならさっきの出来事。



 と言うか、確かに花も少し歳を取ってるような、


 「も、も、もしかして、今何年??」


母が話す


「ーーーー年よ」


「嘘だ。」


 「カレンダーあるぞ」


 父がカレンダーを出す。


 本当に違う。


 「そうだ携帯」


「!!」


「それって」


「・・・間違いないと思います」


「えっ、あまさか。使えない。圏外になってる。お母さん携帯貸して」


「えー、」


そして、母の携帯を借りて、色々調べる。


 「嘘だ。花、お父さん、お母さん。俺知らないよ。こんな出来事、

知らないし、漫画もめっちゃ先の更新されてるし」


 俺はフリーズした。そして、家族も花も止まった。


ーーーーーー


 そして、やっと花が謝っていたことを理解した。


 どうやら、本来俺は川に溺れたあと、しばらく目が覚めなくて、花は責任を感じて何度もお見舞いに来ていたのだが、寂しさと罪悪感を埋める為にその時に相手が出来たらしい。で俺が目が覚めて、川のことを許して貰って、また二人で幸せに過ごして、結婚したんだが、


 関係は続いていたらしい。


 「本当にごめんなさい!!」


俺に言われましても


 「許すわけないだろ!!」

そりゃ、お父さん怒るわ


 「そうですよ。どれだけ息子が悲しいんだか」


 母も怒るよね。



 うーん、どうしよう。


 「もうしません!!それに関係も切ります!ですからお願いしまう。もう一度だけ、チャンスをください!」


と言っているが、


 「だからなぁ」


 「待ってお父さん」


「なんだ??お前は知らないだろうが」


「いや、そうなんだけど、その未来の俺は?」


「いまトイレに行ってるぞ。」


「・・・・・・いや、そのぉ・・・俺トイレから来たんだよね。」


「はぁー??」


「そ・・・そんなぁ、」


「もしかして、私達の優は」


 3人は絶望した顔をして俺を見るが、俺も


「わからない。川に溺れて気がつくとトイレにいて、未来の俺のことなんか全く知らない」


再び凍りつき、そして、


「私が、私のせいで」


 花は泣いている。

 俺は正直、今だに状況についていけてない。

 

 けど、多分流石に・・・花のせいだなぁ。


 タイミングが俺は溺れたあとで、今は花の浮気の謝罪だし


 「お前の!お前のせいで!!」


父親はブチギレる。


 「そうよ!!絶対にそうよ!!」


母もブチギレる。


 「ご、ごめんなさい!!ごめんなさい!」

 未来の花は泣いている。


 どうしよう。と言うかこのままだと父が暴力を振りそうだし、流石に花もこんなことになるとは思ってなかったから可哀想だし。


 うーん、


 「お父さん、お母さん」


「なんだ」


「何?」


「ありがとう怒ってくれて」


「優」


「優」


 二人は落ち着いた顔をしてくれる。


 「未来の俺はわからない。けどとりあえず俺は花は許すよ」

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