第49話ジャンキーは死あるのみ

私の敵は私自身!身体に言い聞かせる様に脚や腕をパンパン!と叩く!

リオデジャネイロの鋭い西日が細くなり正比例して、潜伏している部屋も緞帳が降りた様に暗くなった。

 組織のナンバー・ツーといっても名ばかりで、有る意味ボスの奴隷に変わりなかった。

「ヨシ!決めた! アンタを助けるよ!」奥歯を噛み締め真剣な眼差しを送る・・・。

八代は安心したかの様にナオミの肩に頭を擡げ、小さな寝息を立てていた。

 リオデジャネイロの袋小路の隅に佇む古アパートの二階は、窓ガラスも無くカーテンも無い。

冷たいタイル敷きの」上に膝を立てて座っていた。

 部屋の外では覚醒剤の中毒者が禁断症状を発し、「痛い痛い!」など、恐怖の声を上げていた。

 もう絶望的なジャンキーの行く末は死しかないのか・・・。

「タ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る