第10話義母のポータブルトイレ

 骨と皮しか無い上下肢、尿と便の匂いが入り交じった異臭漂う四畳半の部屋にはポータブルトイレが設置されている。

 直ぐに使用出来る様にベッドサイド足許の脇に置かれていた。

 ベッドに寝た母の腰辺りに置かれていたら、もう臭くて寝ていられないだろうな・・・。

 と、それを見た刹那、一気に逡巡して出た答えで納得していた。

 2日前の雷子は、下痢の便がポータブルトイレに残っていたからそれが匂うと思い素手でペーパーを使い拭き取りをしていた。

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