第7話不可能な言い掛かり

「そして今は10月ですが、当院に受診にこられて今まで受診が無いのにいきなり独居で体調が悪くなったから診に来てくれ!ブドウ糖の点滴も射てと、おっしゃるのは順番が違いますよ?」


 孝の妻雷子が電話を掛け、聴いたものを孝にそのまま泣きながら孝に伝えた。

 孝は勤務先に退職勧告を浮け、無職の孝の代わりに県外へ勤務に出ている。

 遠方だが大黒柱の折れてしまった一家3人が食べて行くには、これしか選択肢が無かった!

 2階から母を担いで階段を下りろと言うのか?レアケースじゃないか、医師の言い分は!

 夫婦のプライベートに足を踏み入れないで、見た目で判断が付き憶測からモノを言うんだよ利口でない医師は!と、階段を上がりながら往信依頼を断った医師に反論を言うつもりで脳内で復唱していた。

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