プロローグ
エリンジウム大陸コロニラ王国は小国ではあるが、ダイヤモンド、ルビー、エメラルドなどが産出する鉱山を保有している。そのため、観光客も多く訪れる賑やかな国だ。
世界の始まりは、原初の神、エビネが海に浮かぶ大陸を8つに分け、子供たちに与えた。
エビネの第二子エリンジウムは、貰い受けた大陸をエリンジウム大陸と名付け、月の女神エキナセアに、神秘の国『コロニラ』を、太陽の神ソラーレに、誠実の国『ルドベキア』を、海の神ハマナスに、希望の国『エレムルス』を、愛の女神ルピナスに、『サンビタリア』を、美の女神アマリリスに、『カトレア』を管理するよう命じた。
5カ国は互いに警戒しつつも、良好な関係を築いていた。
そして、それぞれ神聖力を持つ者の発現を、今か今かと待ち侘びていた。
神聖力を持つ聖女または聖者というのは、約300年に1度起きる惑星直列の日に生まれた子供の中で、特別な浄化の力と、精霊や聖獣を従える力を持って生まれてくる人物のことだ。この事実は、各国共に、ごく一部の有力者だけが知る機密だった。
前回の惑星直列が18年前。コロニラ王室とエキナセア教会は、この日に生まれた子供たちを、密かに監視し続けていた。それは、いつ神聖力が現れるのか分からないため、監視するしか方法がなかったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます