最後のHR

A太

「いやー、卒業式、緊張したなー。

でも、なんとかできてよかった。

これから、最後のHRかー。

なんか不思議な気持ちだなー。」


先生

「では、最後のHR、始めたいと思います。まずは、みんなから一言ずつ、前に出て言いましょう。」


A奈

「私は、この3年間で、たくさんの友達を作ることができて嬉しかったです。みんな離れてしまうのは悲しいけど私も頑張るので、みんなも頑張ってください!」


A太

(全部持ってかれたな。いいだけど、みんなが言いたいこと最初で全部言ったな。いいんだけど。)


B助

「僕は、最初の頃は人見知りで、もしかしたらこのクラスでやっていけないんじゃないかと思ってました。でも、明るく元気なみんなのおかげで…」


A太

(良さそうだぞ。)


B助

「さらに人見知りになりました!」


A太

(え?)


B助

「マイナス✕プラスで、マイナスになってしまったんです。」


A太

(なんてこと言うねん)


B助

「それでも、僕は今、皆との別れが悲しいです。そう、マイナス✕マイナスなのです。そこからプラスになるまでにはまだ時間がかかりそうですが、少なくとも、皆と過ごせた日々の思い出はプラスです!」


A太

(B助ってポエマーだったんだ。)


c香

「私は、みんなに対してというより、ある人に思いを伝えたいです。

S郎さん。

今までずっと私は……」


A太

(おっとこれは……?!)


C香

「私はS郎さんに虐められてきました。」


A太

(うん急展開すぎる)


C香

「さんざん私をブス呼ばわりしましたね。そして殴られたり蹴られたりしました。でも、今日この日に言うために、ずっと我慢してきました。」


A太

(なんでだよ!そういうの今問題になってるやん)


C香

「明日ホテル行こ?」


A太

(もう自由にして?!)


S郎

「C香、一緒に初めてのことしよう!」


A太

(最後のHRで斜め上の告白しないで?!)


■■■■


先生

「では最後に私から。

私が1年間、このクラスを見てきて、正直このクラス……」


「5人しかいないんだなって」


A太

(前から思ってた)


          終




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