田舎町の青年ジュオール・ゼレセアン(愛称ゼル)は、「いずれ貴族になる」という目標を掲げ、兵士になる試験を受けるために王都へ出てきました。
無事試験に受かり配属先が決まったものの、直属の上司フェルティアード卿は貴族の位こそ最上位のものであるけれど、なんだか鼻持ちならない男でゼルは不信感を募らせます。そして、とある事件をきっかけにゼルとフェルティアード卿の関係性が大きく変わっていきます。
果たしてゼルは夢を叶えることができるのか……。
主人公のゼルは突出した剣の才能を持っているわけではないですが、目標に向かい気力を奮い立たせて頑張る姿は思わず応援したくなってしまいます。また、彼の王都での生活や同期との交流は穏やかで微笑ましく、反対に戦闘シーンなどは手に汗握る展開で緊迫感があり、非常にメリハリのある展開が楽しめます。
変化していくフェルティアード卿との関係性には途中ハラハラさせられるものの、最後まで見届ければ「この二人、結構いいコンビなのでは」と思わせてくれます。
続編もあるようなので、これからゼルがどのように成長していくかとても楽しみです。
王道ファンタジーが好きな方、青年が成長していく過程を楽しみたい方。
まずはこの物語から見届けましょう。おすすめの作品です。