2-3 凛々奈のお仕事 "現地直行"



「もしもーし、ハルさーん 今日ちゃちゃっと行って解決してくるから~」


 報告の為にハルさんに電話を掛ける、私の後ろには気絶した男が二人。


「あの子もう見つかっちゃってたみたいだね~ 二人もう近くまで来てた、うん もちろんボコったよ、ついでに事務所の場所と大体の人数聞いたらハルさんの調べと同じだったからさ このまま行ってくるよ」


「ん? 武器? いらないいらない! 今ボコった奴らから二丁貰ったし多分

素手でも問題ないよ 取りに帰るの面倒くさいし うん ありがとね」


 ピッ

通話を終えてから自分の今の恰好を思い出した。


「やば、仕事服とマスク持ってきてなかった」


 いつも仕事の時はハルさんが用意してくれた戦闘服を用意して行くけど

みーちゃんとのデートを邪魔された怒りで忘れてしまった、しかも皆殺しのお仕事じゃない時は顔を隠すマスクも必要だった。


「この帽子とサングラス汚したくないのよね~ まあ適当に代わりのもの探そっと」


「うげ! ポケットに入んない!!」


 さっき男から奪った拳銃を持っていこうとしたが、どうポケットに入れても半分以上はみ出てしまう。


「着く前に私が通報されちゃうか」


 しかたない、必要だったら現地調達でいいか、でもそのままここに置いておく訳にもいかないしね。


「えい!えい!」


バキャ!! バキ!!


「お返ししますー」


二丁ともへし折って破壊して元の持ち主の頭の上に置いた。


「さて、歩いて向かえば丁度日が落ちる頃に着くわね」


 途中で何かマスクの代わり見つけないと、そう思いながら聞き出した事務所へ歩き出した。



「凛々奈さん、大丈夫でしょうか?」


予定より早く用事が終わった唯牙はみいなと二人でショッピングモールに来ていた、

フードコートで軽食を食べながら休憩している。


「ハルの話だと三十人弱の大した事のない奴らみたいだからね、あいつにとってはコンビニにお使い行ってくるみたいなもんだよ」


「でも、怖い、悪い人たちですよね・・・」


 心配そうに俯いている。


「そうだね、悪い人だ でも凛々奈は強い人だから、大丈夫」


「強い人?」


「ああ いろんな意味でね」


 ニコッと唯牙さんは笑った。


「ま 私ほどじゃないが」


 そう言ってアイスコーヒーを口にした。


「怪我、してないといいですね」


「大丈夫だよ、さ、そろそろ帰ろうか」


「はい!」


(あいつ抜きでみいなちゃんと出掛けてたって知ったら発狂するだろうからな、ケーキか何か買って機嫌とってやるか)


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