第29話 決断
みさとのこと、さきさんに任せて良かったかな?思えば、ユキさんに頼んだほうが良かったかも。
【おはようございます】
【はるとくん、おはよう!今日早いね。コーヒーでも飲む?】
【ユキさん、俺が入れますよ】
【遠慮しないの!】
優しいな〜、ユキさん。彼氏とか羨ましい。たぶん理想的なお嫁さんになるんだろうな。
さきさん、来てない。どうしたんだろう?さきさんいないと静かな研究所なんだね。さきさん、パワー有り余ってるもんな、いつも。
【はい、コーヒー。な〜に?さき姉さんがいないのは寂しいのかな?はるとくん】
【ち、違いますよ。それに姉さんって、そんなふうに思って無いですから】
【え〜そうなの?さき、寂しがるよ。はるとくんのこと、弟って思ってるみたい。残念ながら恋愛対象では無さそうだけどね、今のところはだけど】
冗談でしょ?恋愛?ないない!あり得ない!それに、弟ってのも…迷惑ではないけどね。頼れる姉貴ほしかったからね。恋の相談とか。
【さきさん、休みですか?】
【何か週末のイベントとか?実家のホテルの方に行ってるよ】
【そんな気合を入れなくても、本当だったんた、本当に行くつもりなんだ、さきさん】
【はるとくん、今度行くんでしょ?さきさんと?間違い起こさないようにね、ふふっ!】
【ユキさん、間違いなんてあり得ないですよ】
【解んないよ、さきの水着姿見たらさ。スタイルだけは抜群じゃない、それにけっこうなの着るし、近寄ってくる男から守ってあげてね】
【さきさんに守りは必要ないと思うけど。とりあえず解りました。みんなよく行くんですか?さきさんのホテルとかビーチとかに】
【プライベートビーチって訳ではないんだけどね。よく行くよ。るいも。今週は用事があって、るいはデート、私は母と出掛けることなってる。ごめんね。さきのこと、よろしくね】
なるほどね。それは楽しいかも。海が近いホテルか。いずれそこで働くならいい経験になるね。そして理想だけでなく厳しい世界も見れる。
【はるとくん、なに想像した?やっぱ男なんだね!】
【勘違いですよ。もう仕事しないと】
【あっ、過ぎてた…ごめん】
俺はここに仕事に来てるのか、お姉さんたちの話の相手に来てるのか…みさのことどうなったんだろ?それに、りなともあれから会ってない、連絡もメールもしてない。あんなような喧嘩して離れてしまったから、もやもやするな。
………………………夕方………………………
【はるとくん、さきさんから電話】
みさのことかな?
【電話かわりました。さきさん、みさのことですか?】
※【週末の海ね、夕食のビュッフェ予約しておいたから、部屋はごめん、空き無かった。キャンセル待ち入れてあるけど】※
【あっ、そっちですか…もちろん泊まるつもりはないですから大丈夫ですよ】
※【なーんだ!楽しみじゃないの?みさも来るのに…】※
【えっ、みさ!連絡してくれたんですか?体調大丈夫だったんですか?海にも来てくれるんですか?】
※【はると、うるさい!質問多すぎ。とりあえず、みさとは海で会っていろいろ話して。酒とつまみは用意するから。アクティビティのため。ちゃんと水着来てきてよ。ラッシュガードはプレゼントしてあげる。じゃ。忙しいから、これで】※
みさと話せるのか…良かった。詳しくは聞けなかったけど、大丈夫みたい。良かったー。
あと、はっきりさせよう。りなとの関係。
俺から連絡しないといけないかもな…やはり出ないか。出張、引き継ぎ、仕方ないか。
おっ、折り返しかかってきた。
【りな、忙しくところごめん】
※【はると、今夜会える?いつもの喫茶店でいい?】※
【解った。帰りに直接行くよ】
………………………喫茶店………………………
思えば、ここはよく来ていた。昔からの馴染みのモーニングとかも。なんか楽しかったな。
【はると、ごめん、待ったね】
【来たばかり、大丈夫】
き、気まずい…何から話せば…どうしよう。
【とりあえず、アイスコーヒー二つ】
【あと、ナポリタン二つ】
【ナポリタン?お腹すいでる?二つ?】
【はるとの分も】
【あっそうか、ありがとう。ここの美味しいもんね】
【そうでしょ、ナポリタンは外せない!】
少し和んだかな?ずっとこの関係でいられたら、
それは図々しいか。身勝手だね。俺。
【とりあえず食べてから本題は話そう】
もぐもぐ、もぐもぐ、もぐもぐ…美味い!
【じゃ、本題ね。はると】
【はい】
【はいって、私が上司みたいな、笑える😆】
【本題とね。言われたらそうなるよ】
今日は、全て話そう。曖昧はなしだ!全て本気で本心で後悔ないように話そう。
【りなから、どうぞ】
【じゃ、簡潔に話すね。やはり部長の抜けたことは大きい、とても大変で、退職は無理。ごめんね】
【りなが謝ることではないよ、俺の勝手だから】
【それと、同棲とかは…】
ここだ!!重要なポイント。りなに言わせるわけにはいかない。
【りな、ちょっと待って。そのことは俺から話す】
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