第17話 過去未来
所長が出てきた。
【はるとくん、ちょっといい?】
【はい】
所長に連れられて、別室へ。何か訳わからない大型の装置があるぞ。中央部に空間?
【これはね、社外秘だから、迷ったが、はるとくんに見せることした。何だかイメージ出来るかな?】
【何もイメージ出来ません。ただ中央部にエネルギーを集結させるって感じかと】
【さすがだ!見せて正解だったよ。これは別次元に、正確に言うと時空の狭間を作り出す装置だ。行き先を合わせることが不安定だがね】
【???さっぱり解りません…何か目的があるんですか???】
【いずれ、世界を救うことになると思うよ。例えば壊滅的な災害など起きた時に過去に戻って事前に対策する。未来に行って何か起きていたらそれも現在で対策する。とにかく手遅れにならないようにね。はるとくんに手伝ってもらっていたのはこの装置に必要なものだったんだ】
でっ?どうしろと?俺に?
【はるとくん、さきに言われたかも知れないが、ここに来ないか?すぐにとは言わないから。考えてほしい。私から、さきにお願いしていたんだよ】
【そういうことだったんですか…すみません。少し考えさせてほしいのですが】
【期待してるよ、はるとくん】
まだ考えると言ったけど、解ってるのかな?所長…
………………………昼休み………………………
【はると、今から納品分全て持ってく。さきさんに伝えておいて。急いで行くから!】
【みさ、気をつけて。伝えておく】
さきさんに、伝えに行くと、
【助かるー、みさ、やっぱ仕事早いね。はるとと共に来てもらおうかな?】
【返事はしてませんけど…】
【な〜に〜?はると来ないつもり?いいの、もう、美脚見れないよ!】
美脚って、何回自分で言うつもりなんだ?この人。
【さき、少しは遠慮してよ。困ってるじゃない】
急に話しかけてきた女性…また清楚な…この職場に人選素晴らしい!所長センス素晴らしい!
【最終日なんですよね。はじめまして、ユキです】
【はじめまして、はるとです】
【さき、はるとくんに無理させたでしょ?】
【大丈夫です。少しだけ…】
【はるとくん、ごめんね。さき、仕事熱心だから】
【いえ、迷惑かけたのはこちらなので】
【うわー、凄い律儀な人…うちに来てほしい】
【ユキもそう思うでしょ。今度正式に契約って話になってるから】
さきさん、だから勝手に決めないでよ。
【はるとくん、よろしくね】
ユキさん、まだ決めてないです。でも、ここ、ほんと可愛いとか美人とか、レベル高すぎ!勿体ないかな?断るの。
………………………午後………………………
【はると、今日の作業終了。お疲れ様】
【さきさん、お疲れ様でした】
【後は、みさの納品待つだけだね】
【みさ、遅いですね】
【混んでるんでしょ。きっと】
それから暫くして、
【おまたせしました。納品です】
来たね、みさ。
【はい、これで全て納品完了です。ご迷惑おかけしました】
【みさ、迷惑どころか、はると、ありがとうね】
【活躍したみたいですね】
【今度うちの社員になる予定だから】
【えっ、はるとがですか?いつから?】
【みさ、違う違う!まだ返事してない。もう、さきさん。返事してないって何回言えば解ってくれるんですか】
【あ、そう?いいの私と別れても?はると】
みさがびっくりして、
【はると、別れるって?りなは?】
【違う違う、もう、さきさん、酒残ってる…】
みさは、ホッとして笑って、
【さきさんに気に入られたんだね】
【それは有り難いけど、ちょっと強引なんだよ】
【はるよ、喜ぶことだよ。さきさんがこういうのって滅多にないことだからさ。じゃ、私先に戻ってるね】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます