第9話 みさ

【昼だよ。はると。お弁当🍱食べよう!】


【ありがとう、りな。何も買ってこなくて良かったよ。明日からは持ってくるからさ】


【はぁー?食べる前から私のお弁当嫌だってこと?】


【何でそうなるんだよ、悪いからさ…】


【毎日って言ってないじゃん。たまには、はるとがランチ奢ってくれればいいよ】


【了解!甘えます!ありがとう、りな】


 みさのことは、忘れよう。あまり気にするとすぐにバレる。りなはとても鋭い!というか、女性全般に鋭い!


【りな、凄い美味しい!料理がこんなに上手だったとはびっくりした】


【はると、褒めても何も出ないよ。普通だよ】


 そこに、みさが来て、もう近くにくるだけで、緊張するよ。


【りな、美味しそう!料理が得意っていうか、彼氏の為に頑張ったんだね。仲いいね、二人】


【べ、別に、私の作るついでだから。余り物で、はるとが何が好きか解らないし、それに、毎日作るわけではないからね】


【んー、でもさ、りながお弁当作ってくるとこ、始めての見たよ】


 そうなの?ありがとうね、りな。まかさ、俺のために朝早く起きて作ってくれたとか…悪いな…

負担かけちゃうな。みさが、いきなり、ポンッと、

叩いていて。ドキッ!触れられた…


【はるとさん、良かったですね。いいお嫁さんになりますよ。りなって、こう見えても一途だし、それに…はるとさんのこと、前から…】


【みさ!ちょっと、あまり変なこと言わないで!】


 俺は固まった!みさに触れられた…こんなことで、

固まるってな、もう大人なのに…


【はるとさん、えっと、呼び方なんですが、ここの職場では…】


【あっ、りなから聞いてます。はるとでいいです】


【じゃ、私もみさでお願いします】


 そう言われてましてもですねー、緊張して、

簡単には呼べそうもないのです…情けないけど。


【はると、試しに呼んでみれば?ふふっ!面白そう…】


 コノヤロー、りな。俺を困らしてるな!くそー、

緊張してるけど、覚悟決めて!


【じゃ、じゃあ…みさ…午後から…もよろしくお願いします】


【はい、はると!】


 ぷぱー、息が、息がしづらいよ。まったくもう。

りなのやつ、ふざけやがって…


【はい、はると。よく出来ました。はやくお弁当食べないと時間になっちゃうよ】


お前のせいだけどな、りな。


【あっ、それと、今週末はるとの歓迎会ね!】


【別に戻るかも知れないから無理に歓迎会なんて、いいよ】


りなは、


【えー、来ないの?はると。せっかくみさが幹事で美味しいお店見つけてくれたのになー】


みさが、チラッと見て


【はると、来てほしいな。無理かな?】


【はい、行きます!お願いします】


りなは、


【何?、みさに言われて即答って!やっぱムカつく!】


みさが幹事なら行くだろ!



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