イラストレーターさんについて話した。

 これは、出版社さんを選ぶ前、両方に同じ話をさせていただいた。

 それは、どっちからも聞かれたからだ。


『どんなイラストレーターさんがいい?』


 これは、『そのイラストレーターさんにお願いする』という意味ではなく、どんな方向性、どういうテイスト、どういう画風が好きなのかな、まずは情報共有の為。


 私の好みは伝えたが……


 後になって、私の感性が20年以上前で止まってる事に気づいたよ。

 アカンわ……


 いやホント、物事の感度って、常にアップデートしなきゃダメなんだって、思い知ったよ。

 アップデートしないと、時代遅れになる、というのは勿論の事、時代に合わせて判断・回答が出来なくなる。

 しまいには、この古い感性を相手に押し付け、呆れられる──場合によっては、嫌な思いをさせる事があるって事。


 これも、今までお客さんの要望・困り事をヒアリングして、要件定義してきたワリには、自分の要望を出した事がない、殆どない、全然ない、という部分が大きく影響してた。


 相手の要望には敏感なんだけど、自分の要望には鈍感&無関心になってたんだよ。


 大人になると『自分の要望を出す』機会が減っていく。求められない事もあるしね。

 でも、それに慣れてしまうと、いざって時に自分が分からなくなっちゃうんだね。


 だからコレって、実は小さい頃から、ティーン時代も経つつ、慣れていく必要がるんだよ。


 特に、日本人はそれがヘタな側面があるよね。

 場合によっては『我儘だ』と言われちゃう事も。

 これは悪役令嬢継母作品に書いたけど、要望を出す事は我儘じゃないんだよ。

 相手に無理だって言われてんのに、主張を通そうとするのが我儘なんよ。

 要望を出すって、ただ『自分はこうしたい』と気持ちを出してるだけ。

 だって、出されないと相手は気付けないからさ。

 断られたら『そっか残念!!』て折れるか『それが無理なら、じゃあコレなら?』と、代替案を出したりも出来るし。


 受け取る側が、要望を、命令、と取り違える事もあるし、

 発信する側が、要望を、命令、だと思ってる場合もあるけどね。


 ここら辺凄く難しいんだけど。


『要望』を簡単に出す。

 それを簡単に『断る』。

 それがお互いに出来る事が、健全な関係。


 要は塩梅。

 相手に押し付けず、まずは意思表示。

『これがしたい』『それは嫌』

 それをちゃんと言い合う事。気軽にね。

 コレ、大事。


 なので、最近の流行りとか全然分からないながらも、『これだけは譲れない』というこだわりがあったので、それは真っ先に伝えさせて頂いた。


『幼児がちゃんと描ける方』

 これは譲れないこだわりだった。


 アティが、エリックが、可愛く描ける事が絶対条件。

 ここで言う『可愛い』とは、幼児的可愛さの事。ぶちゃ可愛いのが描けると尚ヨシ。


 それについては、どっちの編集者さんも『それは必須ですよね』と頷いてくれた。

 分かってるゥー!


 ただ……

 これは、私も編集者さんたちも、思わず悩んで唸ってしまった……


 何故なら。


 既存のイラストレーターさんが、幼児が上手く描けるかどうかが分からないからだ。


 ってか。

 イラストレーターさんがあげてくださってるイラストの中に、幼児が殆どいないんだよ。

 特に。

 4〜5歳の幼児を描いてる人が、描いてる絵を上げてる人が、殆どおらん!!!


 そりゃそうだ。

 4、5歳が主要キャラでガンガンに出てくる話なんてそうそうないからな!!


 これはみんなで頭を抱えたよ……


 なんせ、分からないんだから。

 すっごくお上手な方でも、意外にも幼児が苦手、という人もいる。


 ここでポイントがある。

 ちびキャラ、デフォルメキャラじゃダメなんよ。

 ちゃんと『幼児』だと分からないと。

 そして。

 ちゃんと、絵で『幼児の可愛さ』を表現出来ないと。


 身長が低く手足が短く、頭が大きい、だけじゃないんだよ、幼児って。


 これは、自分でAmazon販売の表紙を描いた時に思い知った。

 幼児、体のバランスがクッソ難しい!!!

 手足の短さに加え、太さ、膝の位置、手の大きさ、指の短さ、繊細さ、胸部と腹部のバランス、お尻の大きさ、耳の位置、顎の長さ、目の位置──

 マジでホントに難しかったんだよ!!!


 おかげさまで、Amazo出版用表紙を描いた時のワシの画像検索履歴は、幼児一色となり、ここでPC押収されて調べられたら言い訳出来ずに捕まるわ、と言ったレベルだった。

 ちなみにクロッキー練習もしたし、デッサン練習もした。

 大概そういう練習する時は、キャラは服を着てないので、調べられたら言い訳も出来んレベルやったわ。


 幼児は、ちょっとした差で幼児に見えなくなっちゃうんさ。

 だから、幼児が上手いイラストレーターさんを探して四苦八苦したったわ……


 あと。


 ポイントとして伝えたのは『人間の身体がしっかり構造的に問題なく描ける事』と、『キャラの年齢が描き分けられる事』。


 ……こう思うと、幼児の件にも繋がるね。

 私は『体の構造を理解して描いてる』人の絵が好きなんだ。

 例えデフォルメされててもイイし、誇張されててもイイ。写実的で在る必要も、劇画調である必要もない。コメディタッチで時々デフォルメされたり崩れたりするのも好きだしね。


『構造を理解した上で、自分の絵に落とし込んでる』のが好きなんだな。


 因みに、イラストレーターさん探しはホント大変。

『この人イイ!』と見つけても、仕事を受けてなかったり、スケジュールが合わなかったり。

 特に人気のイラストレーターさんは引っ張りダコだからね……

 はてさて。

 どうなる事やら。


 まだまだイラストについては、決まってません。これからジワジワ詰めていく事になります。


 まずは……わしの感性をアップデートせなな……はぁ。


 って事で!

 今回はここまで!!

 以上!!!

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