【『六ツ輪の轍』用語一覧&解説 序章編 】
いつもご覧頂きまして、誠にありがとうございます。
作者のいるっちぇと申します。
創作を行うのはこれが初めてなものでして、稚拙な内容を乱文で書き散らしております。
ご指導ご鞭撻、頂けますと幸いでございます。
PV数の増加、フォローなど、本当に大変励みになっております。
もしよろしければ評価のお声も頂けますと嬉しいです。
……さて、「ロボット」「ミリタリー」等のタグをつけておきながら、6話の時点で未だなかなかロボットが出るような素振りすら見せておりませんでした。 こちら大変申し訳なく思っております。
代わりと言ってはなんですが、序章からいよいよ本編に移るにあたりまして、簡単に設定の追加のご紹介が出来ればと思っております。
「頭の片隅に入れておく」位のおつもりで、楽しんで頂けますと嬉しいです。
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【『六ツ輪の轍 』用語一覧&解説】
【帝国歴】
作中の犬獣人“ゼクス人”が中心となって構成される帝国、“ゼクス帝国”の暦。ゼクス人の初代皇帝(天子)が即位したとされる年を元年として起算されている。
“ティエンタン共和国”の用いる“革命歴”のように、帝国歴は主にゼクス帝国の統治領内やゼクス人の移民街等を中心に対内的に用いられており、世界共通で用いられる統一歴とは起算年が異なっている。
作中でウルが巻き込まれた居留民銃撃事件が起きたのは帝国歴では5466年であり、統一歴では4059年で41世紀となる。
【革命歴】
作中の黄色人種を中心として構成される国家、“ティエンタン共和国”で用いられる暦。
統一歴3862年頃より勃発した“ティエンタン革命”において市民革命勢力が共和国を樹立した年、統一歴3864年を元年として起算されている。
【ゼクス帝国】
統一歴3763年、ゼクス国の上に樹立した帝政近代国家。
統一歴元年より更に遡る事1400年以上前に建国を成し遂げたと言われるゼクス王家を君主に据える、立憲君主制の体制を取っている。
帝国を構成する人口の大半は犬獣人であるゼクス人であるが、他の種族も一部領内には存在する。
当初は人間世界で発祥した近代文明の伝達が遅れた事もあり、ゼクス人らの住まうゼクス諸島のみを領土とした後発の小国であったが、急速な近代化と科学への注力を行った事で、一躍人間を中心とした国際社会に躍り出ることになった。
近代化以降は対外戦争にも勝利を重ねており、特に統一歴3955年より開始された対ティエンタン戦争で東方大陸の大国ティエンタン共和国に対して連合国として参戦。他の連合国が膠着戦に陥る中、背後からの沿岸主要都市の制圧、艦隊決戦における勝利や海上封鎖等によって共和国を崩壊させる立役者となった。
なお、この際に占領した港湾都市のひとつであるテガリスにはこの戦勝時に締結された条約に従い、現在ゼクス帝国を含めた旧連合国の居留地が設置されている。
しかし元来人間以外の種族への差別意識が色濃い国際社会において、獣人の帝国である当国家の増長は潜在的な脅威であり、この戦役以降は主要国家との関係は急速に悪化しつつある。
標語は『神は我らと共にあり』。
【ティエンタン共和国】
統一歴3864年に王政を廃した“ティエンタン革命”によって東方大陸に樹立した共和制の国家。
黄色人種を中心に構成されているが、辺境や主要都市郊外では白色人種や黒色人種といった他の人間の人種の住人も見受けられる。
現在は第三共和政である。第一共和政は革命直後に諸外国勢力に介入される形で対外戦争に突入し、最終的には連合軍に敗戦後に旧王家を擁立される形で王政が復古する形で崩壊した。
第二共和政が樹立されてから78年後、先の革命戦争の敗戦で失った領土を巡って再び戦争が起きたが、ゼクス帝国が連合国に参戦した事で再び劣勢となり、かつ和平交渉の反対派が決起した事で内乱を抱え込むこととなり、再び崩壊した。
この敗戦の際に共和国は従来の失地の請求権の放棄や多額の賠償金支払いに加え、港湾都市であるテガリス州に連合国各国の居留地の設置とその治外法権を認める事となった。
現在のティエンタン共和国は旧連合国の大半の国とは関係改善を続けている一方で、特に獣人に対する差別意識も相まって、先の戦争において敗戦の大きな原因を作ったゼクス帝国人に対する排外感情が膨れ上がり続けているとされる。
標語は『革命・解放・幸福』。
【犬獣人(ゼクス人)】
諸大陸間の中央に位置するゼクス諸島(別名…六ツ島)上に存在する、ゼクス国を構成する忠誠心の高い犬型の獣人。
主に六つの大きな島から成るゼクス国を統一したとされる女神の伝説を建国神話に持っており、その末裔とされる王家による君主制を現在の帝国体制下で採用している。
古代においてはかつて全世界を支配した“ティエンタン帝国”の軍隊の侵攻を、世界で唯一破ったという逸話が残っており、この伝説が今なおゼクス人の武勇を示すものとして語り継がれている。
その後は近世まで封建社会を構築して閉鎖的に暮らしていたが、大陸の移民集団が人間の近代軍に惨敗した事をきっかけに近代文明を受容し始めた。
今日ではゼクス帝国の中核を為す事で国際社会で頭角を現しているが、その反面主に人間からの異種族迫害の憂き目にあっている。
【ティエンタン人】
東方大陸に住まう人間のうち、黄色人種を中心に構成されている民族。
かつては世界最古の文明を構築し、古代を通じて文明や学問の世界最先端を担う民族であった。 騎兵や重装歩兵によって構成された軍団を用い、世界の主要部族の大半を隷属させ属州としていた大帝国を築いたという過去はティエンタン人にとっての栄光の歴史であり、これが今日のティエンタン人のナショナリズムを支えている。
一方で近世以降は大陸での度重なる戦乱を受けて急速に没落し、結果として近代化が遅れた事で他国勢力の介入を許す事となった。
近年では同じ人間が支配する諸国と連携する外交方針を取りながら、辺境の諸部族の反乱の鎮圧やゼクス帝国への対抗を推し進めているとされる。
【『六ツ輪の轍 』その他小ネタ】
① 一話、四話で“乾物屋の店主”ら犬獣人の居留民が発砲していた猟銃について
猟銃の型のイメージですが、銃にお詳しい方であれば思い浮かべて頂けるかもしれませんが、史実の「Gew71」や「十三年式村田銃」辺りのようなボルトアクション式のイメージです。
居留民のゼクス人は帝国本国と同じく、猟銃は届出制で所有しております。
「現代的な都市設備に溢れた居留区」で何を“猟”るんだって話ですが…(笑)
実際のところ、ゼクス帝国の宣伝への力の入れ方はともかくとして、実際に居留地の近代化が目覚ましく進んだのはウルの生まれる前後くらいからなようです。
それまでは広大な居留地の土地全域のインフラや治安が保証されていたわけでもなく、特に初期からの移民の家系の多い地域では、居留地周辺に未開地も多かった時代の名残で猟銃のある家庭も多いそう。
居留地当局もそれらの銃が“猟り”以外の目的に用いられるリスクについて一定問題視はしてきたようですが、近年また外縁地域を中心に治安が急速に悪化している事も踏まえて、結局は実質の自衛火器としての所持制度の維持にも目を瞑っているようです。
ちなみにゼクス帝国などの獣人国で生産される銃火器のうち、いくつかはトリガーガードがやや大きく作られているようです。銃にお詳しい方であれば、十四年式拳銃の「前期型」と「後期型」のそれのような差ですね。まあ、獣人のゴワゴワした手の上に手袋をして引き金に指をかけるのであれば、確かに必要な処置かも知れません。
② 一話、三話及び四話で使用された人間の拳銃について
こちらは史実の「FNブローニングM1910」に酷似しているものをイメージしています。ただし安全装置は省略されています。 異国で生産された型のコピー生産品のようです。
ティエンタンでは前世紀の敗戦と第二共和政の崩壊後、職を失った大量の軍人や警察、武器工員といった人材が、それまで政権に弾圧されていたマフィアに流れたそうです。
その為マフィアが単独で自国の正規軍や他国の銃火器等のコピー品を水面下で生産出来る基盤を有しており、それが国内の犯罪組織や政治団体等に流れている事、或いは国外に密輸出されている事が現在ティエンタンでは大きな問題となっています。
ウルらを銃撃した本銃も、そうした経緯から生産されたもののようです。
ティエンタン第三共和政は、戦後の成立から長きに渡って手付かずであったマフィアの締め上げを進めてきていますが、まだまだこの自動拳銃のような一定の生産体制を必要とする密造品の生産基盤の存在も許されたままでいるのかも知れません。
③ 犬獣人という種族について
少々メタな言い回しになりますが、本世界の獣人は「それなりのケモ」(ケモ度でいえば Lv2 辺りになります)です。
犬獣人であれば、軍服をきて帽子で耳を隠し、口元や腕先も隠せば、遠巻きには人間に見えるかもしれないな、位の度合いになります。犬獣人の場合は、私は主に柴犬のような犬の獣人を想定して書いてます。
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