一 桜   春愁(三)

 祈年祭きねんさいの夜、花守に当たる武士を都合よく采配した水央みお白桜しろざくらの丘に出た。

 白桜は小高い丘の上に立つ。その丘を見渡せるよう、少し離れた場所に屋根のある詰所がある。

 普段はここに二人以上で詰める。花守の間は丘に出て散歩することも鍛錬することも許される。

 平穏な世の中で、花守の在り方は変わっていった。

 白桜の花守とは厳重な警戒網を布いて武装して守護することではなく、白桜が無事であることを見届けることにある。

 その中にはもちろん、白桜に異変がないか、不審者がいないかなどを確認することも含まれているし、有事の際は戦う。けれど平穏な古清水こしみずでは、花守は白桜が無事に立つのを見守ることに比重が置かれているのだ。

 今晩の花守は水央ともうひとり。

 水央より少し歳上の、わりと気安い間柄の若い武士である。

 時雨しぐれが戻るまでの数時間が勝負だ。

 水央は近頃疲労が目立つその武士を選んだ。気丈にしつつも顔には疲労の色が浮かんだその武士に声をかける。

「顔色悪いな。白桜のことは俺が見ているから、ちょっと休んできたらどうだ?」

「いえ、大事なお役目を休むわけには……」

 そう言われるのも予想済みだ。

「今晩は親父がいないし、お前に咎めは受けさせないよ。休んだ分は後で埋め合わせてもらうから」

「若様がそこまで言うなら、お言葉に甘えます」

 若い武士は安堵したように息をついて詰所を離れていった。

 水央も詰所から離れて白桜の丘を登る。

 歩きながら白桜を見上げた。樹齢千年といわれるだけあって、その辺の樹木とは圧倒的に大きさが違う。

 その幹回りは大人が六人ほど腕を回しても到底足りず、広げた手のように伸びる枝垂れた枝は、この丘一帯を埋め尽くさんばかりの大きさだ。

 月を背に枝はたくさんの真っ白な花をつけている。その威容には確かな神性が宿っていると水央は思う。

 白桜の丘は周囲が桜の杜になっているから、丘一面が桜吹雪に見舞われる。宵闇の中で淡く輝きを放つ花びらが散っていく様は薄紅色の霞のようであり、格別に美しかった。

 白桜の花びらが音もなく散ったことに水央は気づく。

 白桜の力が弱まっている証だ。呪詛じゅそのせいだろう。

 水央が丘に出ると、すぐに白桜の丘の一角から白鷹が現れた。

「今なら大丈夫だ。呼んできてくれ」

 水央がそう言うと、白鷹は旋回して白桜神社しろざくらじんじゃの方へ向かっていった。やがて塀を軽々と飛び越えて、常盤ときわさかきが白桜の丘へ入り込む。まずは潜入作戦成功だ。

 水央は二人に駆け寄る。

「今なら誰もいない。頼んだぜ」

 常盤が頷く。月光のせいか不調のせいか、相変わらず顔色が青白い。常盤は榊とともに丘を駆け上がった。

 常盤は白桜の木の前に立つと、両の手のひらを幹に当てた。

「如何ですか」

 榊が尋ねる。

「呪詛だ。かなり強力な。これではあと七日も経たずに白桜の生命力が尽きる。これほど急速に生命力を奪う強力な術なら、どこかに呪詛の種があるとみていい」

「探します」

 榊は駆け出した。丘の周囲にある木の後ろなどを確認している。呪詛にまつわる何かなら水央も探した方がいいだろう。

「その、呪詛の種って何だ?」

「呪詛をかけるための依代だ。呪いの源でもある。依代さえ清めれば呪詛を祓える」

「わかった。俺も探す!」

 水央も探しに走る。

 榊は丘の周囲の桜の木の陰などを見て回っている。

 この丘には、隠し場所になるような場所はほとんどない。

 有力な候補は地面だが、丘は柔らかな芝生で埋め尽くされている。地面を掘り返していればすぐにそれとわかるはずだが、今のところそれらしいものはない。

 水央は白桜の周りを回ってどこが怪しいか考えた。

 白桜の前にある古い祠に目が留まった。木造の小さなもので、毎朝当主である時雨が中の掃除と供える酒を用意するのだ。

 本当は時雨しか開けてはいけないが、時雨が不在のときは水央が掃除などを行っている。

 水央は両手を合わせてから、祠の両開きの扉を開けた。

 お供えに使う白い小皿と盃。そしてその奥に。

「常盤! 榊! 来てくれ!」

 水央の呼びかけに二人ともすぐ集まってくれた。

 水央が開けた祠を、二人が覗き込む。

 黒い霧に覆われた何かが祠の奥にあった。

「呪詛の種だ」

 常盤が鋭い声を発する。

「取り出せばいいのか?」

 水央がそう言いながら手を伸ばすと、すぐに榊が水央の腕を掴んだ。

「いけない!」

「呪詛の種には触れるな。呪いを貰う」

 下がって、と常盤に言われ、水央は祠から離れる。

 常盤が腰の鞘から刀を抜き放った。刀の切っ先を祠へ向けるように持つ。

「今から呪詛を祓う。邪魔をさせるな」

 常盤は前を向いたままそう言った。

 常盤の足元で、何もない芝生から突然蓮の葉が広がった。

 一緒に伸びた茎が蕾をつけ、真っ白な大輪の蓮の花をいくつも広げる。眩く輝く蓮の花の中に常盤は立ち、何かを小声で唱え始めた。聞いたことのない言葉だった。

 水央は背筋がぞくりと冷えるのを感じた。

 白桜よりも神々しい白い蓮の化身がそこにいた。彼の容貌も、蓮の花も、あまりにも浮世離れしていて美しい。

 呪詛の力と思しき黒い霧のようなものが祠から漂い始めた。

 その黒い霧は白桜からも勢いよく噴き出し、黒く固まっていく。それは人のように頭と四肢を生やした黒い影になった。

 重苦しい、吐き気がするような淀んだ空気が水央に纏わりつく。得体の知れない禍々しいものが溢れているみたいで、水央の体の芯に不快さからくる怖気が走った。

 影が複数に分裂した。一斉に常盤に襲いかかろうとする。

 ――邪魔をさせるなって、こういうことか!

 水央は出遅れたが、榊が素早く対応した。

 両腕を伸ばして常盤に襲いかかる黒い影。影の腕を榊は受け止め、かわりに拳を影の頭部に叩き込んだ。続けて鋭い蹴りが別の影を打つ。体術も得手らしい。

 影は仰け反ったが、再び常盤を襲おうとする。

 水央は刀を抜いて別の影に斬りかかった。胴を真っ二つに裂いた。手応えはある。影は怯んだものの、すぐに二つに裂かれた体が合体して常盤を襲おうとまた向かってくる。

 水央は影の攻撃を刀で防ぎながら榊に尋ねる。

「これ、際限ないぞ!」

 榊も影の攻撃を防ぎながら返してくれた。

「これは呪詛が形を取った存在で、怨念のようなもの。実体はない! どれだけ攻撃しても呪詛を祓うまでは襲ってくる!」

 呪いや怨念に武器は通用しないということなのか。

 常盤が呪詛を祓うまで耐えるしかない。

 常盤は白い蓮の中でひたすら何かを唱えている。

 影は胴から無数の手が生えたような奇怪な形になり、それらの腕を常盤へ向けて伸ばした。

 榊が三節棍を振って腕を三、四本消し飛ばす。

 水央も向かってくる腕を二本斬り捨てた。

 腕が一本、水央の脇をすり抜けた。

「しまった!」

「我が君!」

 榊が棍を振り上げるが、間に合わない。

 腕が常盤の背へ向かっていく。

 常盤は刀に添えていた左手を広げた。手のひらから浮かぶように文字の書かれた陣が輝く。

 丘に散っていた桜の花びらが一斉に浮き上がる。

 常盤の左手の動きに呼応するように、黒い腕めがけて花びらが飛ぶ。無数の花びらが矢のように黒い腕を射抜いた。影が霧散し、花びらは吹き溜まるようにその場に舞い落ちた。

 今の花びらを操ったのも、四聖天しせいてんの術なのか。水央は感心と驚愕を込めて舞い落ちる花びらに見惚れた。

 常盤が刀を天へ突き上げるように掲げる。今度は別の文字と図形で作られた大きな陣が空に浮かんだ。

 途端に、白桜を中心に突風が四方へ吹き渡った。

 水央は思わず腕を掲げて顔を庇う。強風が一気に吹き抜けて一瞬息ができなくなった。風とともに、丘に溜まった桜の花びらが吹き飛んでいく。桜の香りが辺りに濃く漂う。

 輝く白い蓮の中で、常盤の刀から光が溢れた。刀の光が祠の中にあった真っ黒な呪詛の霧をみるみる侵食していく。

 最後、黒い霧は弾けるようにして消えた。

 白桜は生気を取り戻したようにみずみずしい白い花を咲かせ、月光を受けて淡く輝いていた。場を支配していた不快で淀んだ空気が消えていた。場の空気がより澄んだような気がする。

 風が止んだ。

 桜吹雪が雨のように丘に降り注いだ。

 常盤は刀を鞘に収めた。常盤の周囲を埋めていた蓮の花と葉は光を帯びたかと思うと、そのまま消えてしまった。

「常盤!」

「我が君、ご無事ですか!」

 水央と榊は一斉に常盤に駆け寄った。彼は額から汗を一滴だけ流しながら、肩で息をしていた。

 常盤は駆け寄ってきた水央たちを睨む。顔が整っているうえ、目元に浮かぶ疲労も相まって凄まじい凶相だ。小さい子供のように水央は肩を縮ませた。

「一度に二つも術を使わせるな」

 やっぱり、邪魔をさせるなと言ったのに守りきれずに対処させてしまったことを怒っているようだ。

「一度に二つも術を使うって、大変なのか?」

 呪詛を祓う前と今とでは、常盤の疲労の様子が明らかに違っているのが気にかかった。

「そうだな。例えるなら、全身が疲労でもう動けない状態の中、右手と左手で別々の文章を綺麗な字で同時に書くようなものだ」

 例えがわかりにくいが、かなり負担をかけてしまったようだ。

 常盤の体がふらりと揺れたかと思うと、咄嗟に榊が後ろから常盤を支えた。

「お手間を取らせ申し訳ありません、我が君。お体の具合は?」

「大事ない。それより……」

 常盤は榊から離れ、祠の中に腕を伸ばして中にあるものを取り出した。常盤が手にしたのは、古そうな小刀だった。

 刀身は傷だらけで、かなりの年季を窺わせる。常盤は刃の部分に指を当てて滑らせた。

玉鋼たまはがねに、この鍛え方は……」

 常盤は眉を顰め、小刀を睨んだ。

「それが、呪詛の種なのか?」

 水央が尋ねると、常盤は顔を上げた。

「そうだ。この小刀を媒体にして白桜に呪いをかけていた」

「でも、今ので呪詛は祓えたんだろ? ありがとう! おかげで白桜を守れたよ」

 水央は常盤を拝むようにして頭を下げた。白桜を守るために戦い、その結果守りきれたのは常盤の力があってこそ。どんなに感謝しても足りない。

 常盤は呪詛を祓ったというのにまったく喜色を表さない。むしろ険しい表情のままだ。

「呪詛をかけた相手をまだ見つけていない。塞ノ神を呪詛するなんて、よほど塞ノ神か都が憎かったとしか思えない」

 確かに、黒い霧に覆われた呪詛の種は禍々しく、呪った相手の憎悪が窺えるようで薄気味悪かった。

「水央、この小刀はこちらで預からせてほしい。こちらでも白桜に呪詛をかけた相手を探そう」

「それは全然構わないぜ。むしろ、犯人探しをしてくれるのは助かるよ」

 水央がそう言って笑うと、常盤は白い顔を一層青くした。

 ――何だろう。

 驚きとも怒りとも違う感情が常盤の目に宿っている。その瞳の暗がりは、憂いのような色に沈んでいるように見えた。

その翳りは一瞬で、常盤は苦しそうに呻いた。

「常盤、大丈夫か? 顔色悪いぞ」

 先ほど倒れかけたのだ。早めに休ませた方がいいのだろう。

 心配が高じてか、榊まで顔色を悪くしていた。

「我が君、今夜はとにかく帰りましょう」

「ああ。水央、何かわかったら知らせよう。協力に感謝する」

 常盤はそう言うと、榊とともに颯爽と塀を飛び越えて去ってしまった。

 水央はひとり白桜の丘に立ち、白桜を見上げた。

 長く枝垂れた枝に、白い花が淡く輝きながら咲いている。薄紅色の桜の花びらが夜の闇に舞う。

 常盤たちは春の嵐のようにあっという間に去ってしまった。

 人と四聖天なんて住んでいる世界が違うだろうし、会えたのも、協力したのも偶然からだ。

 何かわかったら知らせてくれるとは言っていたが、いつまた会えるのか。彼が去ってしまった今、まるですべてが春の夢だったようにさえ水央には思えた。

 水央は開いたままの祠の扉を閉めた。




 宮司から、白桜の花びらがまた散ったという話は聞かない。

 呪詛について話すと四聖天と出会ったことまで話すことになるので、しばらく神社を張ったが不審者は見つからなかったとだけ報告した。

 白桜の丘で常盤と一緒に呪詛を祓ったことは、誰にもばれていない。休ませた武士が復帰する頃には、呪詛祓いはすっかり済んでいた。何事もなかったように朝まで過ごした。

 自分が白桜を守ったのだと、気分が高揚して誰かに自慢したくなったりもしたが、自分ひとりの力で守りきったわけではないと思い直して誰にも言わなかった。

 もちろん時雨も知らない。白桜を守ったからといって、父が今更水央を見てくれるわけがないから、知らないままでいい。

 今日は四月十五日。

 四聖天の白蓮はくれんに日頃の感謝を捧げる、春祭りの日だ。

 四季ごとに行われる祭りは、季節も司る四聖天へ感謝を捧げる日なのだ。春は生誕を司る白蓮のための祭りだ。

 今までは豊穣をもたらす白蓮に感謝をする習慣に従っていたが、今日は違う目で春祭りを見られる。

 ――白桜を守ってくれてありがとう。

 水央は都の最東端にある白蓮神社はくれんじんじゃの前で手を合わせていた。

 東方の森を背に立つ白蓮神社に心の底から感謝を捧げたのは初めてだった。お参りを終えて神社の前から去る。次に並んでいた人が柏手を打って白蓮神社に手を合わせた。

 たくさんの桜の木の枝には、白い蓮を象った提灯が吊るされている。神社の周辺は縁日になっており、道には露店がたくさん並んでいた。

 神社へのお参りに、縁日に遊びに、そろそろ季節を終える桜の見納めに、都の人々が集まっていた。すごい人混みだ。客寄せの声も人々が笑い合う声も、反響しては青空に吸い込まれていく。

 薄紅色の桜の花びらが雨のように降りかかってくる。

 参拝を終えた水央は白蓮神社の石段を降りていく。

 呪詛を払った祈年祭の日から五日目。

 水央は白桜の花守、鍛錬、都の散策といつも通りの日常を送りながら、心の底では白桜の下で四聖天と出会ったことを何度も思い出していた。

 石段を降りきる。

 背後に気配を感じた。瞬間、肩を軽く叩かれる。

 振り返ると、青緑色の髪と瞳で色白の、線の細い中性的な容貌がそこにあった。

 青空の下で初めてはっきり見た四聖天白蓮は、夜空の下で見たときよりも眩しいくらいの美貌を水央に向けていた。

 水央はしばらく言葉も発せずに常盤を見返していた。

 すると常盤は不機嫌そうに眉を寄せた。

「なに呆けたような顔をしているの」

 その反応が、確かにあの日出会った常盤のもので、つい笑いがこみ上げてきてしまった。

「はははっ! お前が突然出てきたからびっくりしたんだよ」

 水央は笑いながら常盤の肩を軽く叩いた。

「何でこんなところにいるんだよ? 普通に都に来ているとは思わなかったぜ」

「水央殿、その節は世話になったな」

 常盤の後ろに榊が立つ。今日も護衛を務めているのだろう。

 水央は露店がある方へと進む。

「二人とも、せっかく会えたんだ。ここの縁日でも見て回らないか?」

 振り返ると、常盤は特に異存がないのか、水央についてきていた。

「常盤は、今日は何しに来たんだ?」

 水央に用があるなら屋敷に来るか、白鷹を通して知らせてから来るだろう。そうではないなら、呪詛の件とは関係なく都に来たということだ。

 常盤は人混みへ目を向けながら、眩しそうに瞳を細めた。

「祭りを見に来た。都の人の姿を見ていると、自分の守るべきものが明瞭になる」

 もしかしたら今まで知らなかっただけで、常盤は何度も都へ来て、こうして人々の姿を見ていたのかもしれない。

 常盤みたいに生真面目な理由からではないが、水央も街中を歩くことは好きだ。

「俺も、祭りや人混みの賑やかさが好きでよく来るんだよな」

 不愛想で、体がつらくても顔色を変えず、都を守るために行動する神さまと意外な共通点が見つかって、水央は常盤という男に親近感が湧いた。

 思っていたより、神と人間は近しいのかもしれない。

 水央は改めて境内の縁日を眺める。

 桜が散っていく。花びらが柔らかな春の光を受けて、ひらひらときらめきながら舞い散っていく。

 蓮の形の提灯には昼間から明かりが灯り、人の波がひしめく神社の境内は活気に溢れている。

 春はあたたかい風に吹かれながら、桜の散り際をずっと見ていたくなる。

 緩やかに過ぎる春の日に桜の花が散っていくのを見ると、その静けさに不安になるほどの美しさと寂しさを感じる。

 春はこんなにもあたたかくて明るいのに。

 底の抜けたような明るさの中には、言葉では表せない寂然が同居している。

 心の片隅に忍び寄る寂しさを祭りの賑やかさで埋められるような気がしたけれど、その賑やかさは水央がいる場所とは大きな隔たりがあるように思えて、人の笑い声だけが水央の体に反響した。

 水央はその空虚感を振り払うように常盤の方を振り返った。

「なあ、何か食べるか? 夜まではいられるのか? 春祭りの花火、見たことあるか? そうだ、それより、体調はどうなんだ?」

「そんな一遍に訊かれたって答えられないよ。初めて会ったときといい、せっかちな奴だな」

 常盤は半ば呆れながらも水央についてくる。

 この言葉にできない春の愁いを、水央は偶然にも知り合った常盤と過ごすことで埋めたいのかもしれない。

 けれど今は、そんなことは言わずに水央は笑う。

 出会い、せっかく結んだ縁を切りたくない。

 常盤ともっと話をしてみたいのだ。

 今年もまた、春の花が散っていく。

 けれど今年は何かが違う。

 心の奥に光を当てられたように、感じたことのない喜びが春の愁いの中で沸いてくる。散っていく桜の花びらが、春の光を通して再びきらめいた。

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