KAC20243 雪女さんとのキスに、あこがれ。燃える男がアタックしたら、エモいな。

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 あ、あ!ああ!雪女との、キス。うらやましい?熱すぎる愛と、凍れるくらいに涼しい愛が、出あうと…?

 「雪女さんは、怖い」

 言う人も、多い。

 けれど、あの愛の箱に帰ることができる君なら別だ。

 でも…。

ラストは…。

 まあ、待て。

恋に燃える君は、夏のように暑いだろう。

すぐに、ラブイベントがやってきたようだね。

 「…おとなり、よろしいでしょうか?」

 君が、ぼっちで気持ち良く、公園のベンチに座っていたときだ。

 女性に、声をかけられた。

女性の着ている白い服は、今日のような暑さの残る午後には、特に良い感じ。

 「あなたのことは、空想の中で知りました」

 「…はい?俺ですか?」

いきなり、告白された感覚。

 「私は、恋の講師をしている者です」

 「…何、この人?」

が、なぜかひかれていく。

 「私は、体がキュッとなるような恋を教えている女ですわ」

 「…はあ」

 「あなたの体に触れても、良いですか?」

 「は、はいい!」

何なんだ、この、エロエロな展開は!

 女性は、面白いことを言った。

 「私は雪女です」

 「雪女…?」

 君は、驚きながらも、ときめくだろう。

 恋に燃える君なら、こういうミステリアスも、きらいじゃないはず。

 そして、ああ…。

ああ、いやらしい。

君はついに、その雪女さんを、「愛の箱」と呼んでいる自宅まで案内してしまったんだものな。

 君の気持ちは、燃え続ける。

 「ただいま」

 「お邪魔します。私、雪女ですわ」

 家には、中学生の弟がいた。

 ちなみに、君のほうは高校生。

 雪女さんと君が、 2階にある君の部屋に入った。

 「こんなにもきれいな女性と、 2人きり?…おっと、いかん」

 「それでは、私が…」

 「…は?」

 「あなたと…」

 「え、キス?」

 雪女さんが、服を、脱ぎはじめたぞ!

 その身体に抱きしめられる、恋に燃える君。

 そうしたら、だ!

「あ、ああ…」

雪女さんのほうが、とけていったぞ!

何てことだ!

恋に燃える君の、大失敗。

「熱すぎてごめんね、雪…」

 そのとき!

部屋の扉が開かれ、弟が入ってきた。

 「おい、兄ちゃん!何、やっているんだよ!」

 しまった。

「愛の箱」だったはずの家の一階が、びしょびしょ。




 


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