斎藤文雄
1.概要
錫見原東署の刑事。市内の怪異事件や宗教団体の起こした事件を捜査していたところ、怪しげな動きをする香織と響介に目をつけ、錫見原南署の速水真央と共に二人と接触した。その後は錫見原市での不可思議な事件について、香織が大きく関係している可能性を鑑み、彼女らの活動を支援しつつ行動を監視する。錫見原新聞で記者として働いていた深山とも連携し、市内の事件について情報網を張り巡らせていた。
また、自宅マンションを襲撃された響介を自宅で一時保護していた。
現実世界では警察学校を卒業出来ず、警察官にすらなれなかった男であった。都内の工業高校で教師として働いており、妻子とは仲こそ良好であるが、その関係は家庭を持った男であるという社会的立場から来る義務感によるものが強かった。
2.パーソナリティ
警察官という職に対する誇りは高く、正義感は強い。しかしその正義はテンプレートにはめたような稚拙なもの。精神的にも表面上だけが大人になった一種のアダルトチルドレン的部分が大きい。それ故、あらゆるものを多角的に見るといった冷静さを欠いていたが、錫見原市での事件を通して多少はそういった部分は成長している。
また、子供などの自分よりも弱い者に対して身を犠牲にするような行動が多い。これは子を持つ父親としての義務感に由来しており、本質的に「相手を思って」の行動ではない。
3.補足情報
当初、井森誠之介が早期に死亡した場合に響介を精神的にケアする「父性の人」として作られたキャラクターだった。しかし誠之介の早期死亡ルートがなくなったため、その後は情報提供や猟奇事件との直接的なネットワーク担当として動かしていた。
作中、あまり表に出てくることは無かったが裏ではかなり動き回っていた上、本作の最終的な生還率向上の要因にもなっていた。
4.行動指針
香織らと出会うまでは警察官として事件の捜査にあたるが、主に人間が行った猟奇事件として取り扱う。そのため、香織らと出会うまでの期間が長くなるほど、菅沼が起こした殺人事件の真相に近づき、怪異への接触度は下がっていく。
香織らと出会ったあとは、特に響介を警護、保護するような動きを優先する。探索への参加はあまり積極的ではないものの、保護者としての立場で対人への注意を強く行う。
なお、対怪異の場合はその場にいる人間全ての生還を優先する。
5.錫見原市消滅後
都内の自宅で目覚める。別居していた筈の妻子に心配されていることに混乱しつつも、錫見原での出来事を「幸せな夢」を見ていたとして飲み込んで日常に戻った。
その後、娘の高校受験の願掛けのためにとある神社に訪れ、そこで響介らを発見するが、刑事ではない自分には何も出来ることが無いとして、声をかけずにその場を去った。
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