本編前ストーリー 概説

 「東京都錫見原市は存在しません」は、ホラー創作アカウントであり、Twitterを利用したストーリー作品です。


 本編前のストーリーの主な流れは以下になります。

 0.古代に盲目の少女を助けた「何か」が三本足のカラスとして新宿区に降り立つ。死体を守上響子(後の井森響介の母)と井森誠之助(井森響介の父)が新宿区のある神社内に埋葬する。⇒「三本足のカラス」が神様になる。

 1.余命幾何かの少女・古畑香織(アカウントの中の人)が三本足のカラスに「あきちゃん」と名前を付ける。

 2.古畑光暉(香織の兄)の子供を金子鈴美(香織の友人)が孕み、鈴美がそれをネタに光暉へ自分と恋愛関係になるよう迫る。

 3.光暉、鈴美、井森響介(香織の友人)が共に香織について願い事をする。

 4.「あきちゃん」が三人の願いを知り、「香織を幸せにする」と決める。⇒その後、鈴美が「光暉を手に入れたい」という二つ目の願いを行い、「あきちゃん」は鈴美に対して憤慨して全ての願いを棄却する。

 5.菅沼龍平(光暉の信者)が鈴美、古畑夫妻(香織・光暉らの両親)、久染信博(光暉の友人)を殺害。

 6.材料が揃ったことで「あきちゃん」が東京都錫見原市の作成を思いつく。薬子母神(やくし)と共に鈴美と胎児、響介の夢を主原料とした東京都錫見原市を作成。光暉をパイプに死にたがっている人間や死に近い人間などを大量に呼び込み、現実から切り離された「古畑香織を幸せにするための場所」を作る。

 7.牛の神格が集合した「神様だった何か」が「あきちゃん」に協力を提案。「あきちゃん」がこれを受け入れる。

 8.半分くらいの部分が「響介の夢」である東京都錫見原市の運営を安定させるため、「夢の補強」を神々が始める。⇒怪異の生成開始。脳や眼球などの「視る」器官を集める。⇒つまり、錫見原に跋扈する「怪異」の大きな目的は「夢の補強と拡大」であり、その方法や、どの神の元にある怪異かによって細かい目的が変化していた。また、怪異の集めたのものの残りカスが惨殺死体として発見されたり、怪異を祀る人間が供物として器官を集めて犯した犯行もあった。

 9.「神様だった何か」が錫見原市に希釈され始める⇒「あきひず様」が生成される。

 10.手順を経た埋葬をされなかったために(安直な説明すると、神道では死者は葬儀を経て神になる)「神様になれなかった金子鈴美」が錫見原内に発生。

 11.「神様になれなかった金子鈴美」が「神様だった何か」を希釈した「あきひず様」を取り込む。⇒あきひす様の存在性の否定、首が刈り取られていたり信者がバラバラになっていた理由。

 12.「金子鈴美」が「あきひず様」の信者や、現実世界から引きずり込んだ古畑光暉の信者(特に心が弱っていた者)を信者として信仰集団を形成。錫見原乗っ取りを開始する。

 13.錫見原市が存在しない市であることを知っており、錫見原市の存在が古畑香織の生存を握っていると知っていた人物ら「古畑光暉」「菅沼龍平」「井森誠之助」「守上家(守上心寧を覗く)」が錫見原市の不安定さや「金子鈴美」の信者やその動きを察知し始める。

 14.「井森誠之助」「守上家」は錫見原市の今後に対して「生み出した発端である子供達(井森響介・古畑香織)の判断に任せる」として自治体等への介入を政治的経済的安定にのみ務めることを決める。

 15.「菅沼龍平」が「古畑光暉」に錫見原市内で初接触を行う。菅沼は光暉に対してノートの切れ端(殺した四名+胎児の名前と殺した日付)を渡し「これまでの功績」として覚えておくようにアピールを行う。

 16.菅沼からのアピールをきっかけに「古畑光暉」が「現実」から逃げるために「あきちゃん」へ二つ目の「お願い」を行おうと深夜の波羽神社へ向かう。その道中、「金子鈴美」に捕縛され失踪する。(神隠し)⇒光暉は「願い」によって錫見原に紐づけされているため神隠し後は錫見原という土地の中で眠りにつくことになる。

 17.光暉の神隠しと眠りにより錫見原市という夢が安定し、インターネットと接続が可能になる。

 18.安定化したことで現実との境が曖昧になったため、現実に死にかけている香織が錫見原市の存在に疑問を持つようになる。

 19.約半年以上の捜索と思考の末、香織がインターネットでの捜索や錫見原市の非存在性の証明を決断。

 20.香織がTwitterアカウントを開設。Twitter上に「東京都錫見原市は存在しません」というアカウントが作成され、東京都錫見原市は存在しているが存在しないものとして固定された。


 以上が本編に至るまでの大まかな経緯です。

 この隙間にそれぞれの登場人物の錫見原入りの経緯などがありますが、情報量が多くなるのでそれはまた別で解説出来たらと思います。

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