奇妙な日常
@nanekuzikozou
第1話 刺客
「おーい詩乃、もう帰るぞ。」
店を出でオートが詩乃に肩を貸しながら言った。
そしてそれに反応するように詩乃は答える。
「うぅ〜、後もう一軒行くぞ〜」
「もう4時だぞ。いい加減にしろ」
「じゃあ〜、家で飲む〜」
オートと詩乃が帰路に経ちしばらく歩いていると薄暗い路地裏についた。
そこでオートは自分の頭に冷たい感触があるのに気づく。
そしてそれを突きつけている人物にオートが話しかける。
「おい、誰だお前?」
「うん〜、誰かいるの?」
オートの発言に詩乃が反応する。
そして、オートの後ろにいる人物がオートに話しかける。
「この状態でも冷静さはかかないか、なるほどな。」
その人物はオートの余りの冷静さに驚いているようだったが、しかしその立ち振舞からは一切の隙を見せない。それに気づいたオートは深くため息を付いた。
(くそっ、こいつ隙が無いな。どうするか?)
「おい詩乃、大丈夫か?」
「うん〜、大丈夫〜」
オートの問に詩乃はまだ酔いが覚めてないのかふらつきながら答える。
「他人の心配をしてる場合か?」
オートと男が話していると詩乃は酔いが冷め始めたのか男に敵意を向けた。
そして詩乃が男に対して蹴りを入れようとする。急な攻撃、しかも自分に害のない人物だと思っていたばかりに男は詩乃の動きを捕捉できずに蹴りを食らってしまう。余りの威力に銃は手から離れ、男は手を抑えその場に跪く。
「待て詩乃!」
オートの声に詩乃が反応し男に追撃をしようとしていた詩乃は寸前で動きを止めた。
「なんで止めるの?」
詩乃が圧倒的な殺気を出すがオートは気に返さず言う。
「こいつには聞きたいことがある。だから下手に手を出すな。」
「そうなの?じゃあ、後任せるよ。」
そういうと詩乃は少し離れていく。そしてあまりの光景に男は言葉をこぼす。
「これは、流石に想定外だな。」
「まだ、話せる元気はあるんだな。じゃあ、色々聞かせてもらおうか。」
先程男が持っていた銃いつの間にか拾い上げその銃を突きつけオートが尋問をする。
「お前の依頼主は誰だ?なぜ俺たちを狙う?」
「守秘義務があるからな。」
情報を隠そうとする男に対してオートが殺気を放ち言う。
「ここで死ぬことになってもか?」
オートの発言にに対し男は不敵に笑う。
「残念ながらそれは叶わねぇ。」
「あぁ、それはどういう、、、」
カチッ!
銃から何かが作動したような音がなる。オートはそれに反応をし銃を投げ捨てる。
投げ捨てられた銃は地面に転がりそして爆発した。その隙を見逃さず男はその場から立ち去った。
「詩乃、あいつはどこだ。」
「すぅー、すぅー、、、」
オートが声を掛けるとそこには横になって寝ている詩乃がいた。
「はぁ、なんで寝てんだよ。おーい起きろ帰るぞ。」
「すぅー、すぅー、、、」
オートが声をかけるがに起きる気配はない。
「全く、仕方ねえな。」
そう言ってオートは詩乃を背中におんぶして家に帰った。
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