「将来世界を滅ぼす可能性がある」といって未来人に殺されかけた俺ですが、相手の思想に共感したので、過去に戻って将来世界を滅ぼす可能性がある生物達の共通の祖先を殺しにいきます!

 突然背後に現れた覆面集団により誘拐された青年、 元尾 辰造。

 彼が目覚めたのは、真っ白な密室で、電子式の拘束器具を付けられた状態でだった。


 覆面集団の正体は100年後の未来からきたNPO団体。

 未来の大規模AIが世界の崩壊の可能性を算出し、その原因となり得る存在が辰造なのだという。

 辰造が本当に世界を滅ぼす存在なら即時殺害するつもりだったが、気絶中に行った検査でも、彼にそんな能力や知識は一切ないことが判明。

 そもそも100年後の未来から来た者がいるなら、100年間は世界も存続しているのでは? という辰造自身からの指摘に納得した未来人達は彼を解放し、そのまま観光に出掛けてしまう。


 時間航行船の前に1人で取り残された辰造は、先程未来人に言われた話について、改めて考えてみた。

 世界の平和のため、過去に戻って世界を滅ぼす可能性がある存在を排除する――何と素晴らしいアイデア、そして行動力だろうか、と。

 その思いに深く共感した辰造は、鍵が開いたままだった時間航行船に侵入。

 世界平和のため、全ての人類の共通の祖先を弑するため、人類の歴史を遡る旅へと出発する。

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