ゲーム初心者が不遇職〘木工師〙でVRMMO始めました。魔物図鑑登録報酬のためにゴブリンにいろんな武器を持たせていたら、いつの間にか「死の職人」と呼ばれていました

 ひょんなことから手に入れたVRデバイス本体とソフトで、話題の新作VRMMORPG『the Mock Ocean Online』を始めた女子高校生、野古 環奈。

 アクションが苦手なことから〘木工師〙のノッコとして生産者プレイを始めた彼女だが、それはβ版で低評価を受けた不遇職だった。


 装備品は〘鍛冶師〙の作る金属製品の方が高性能で、家具や小物を作ってもハウジング機能は未実装。

 低品質の木材で作る〈木刀〉や〈木の弓〉は性能も低いのに、耐久値無限の初期装備と違いすぐに壊れてしまう。


 やむなく専業生産者を諦めたノッコは、試しに入った《初心者の森》で〈ゴブリン〉という人型の魔物に遭遇する。

 そこで彼女は〈ゴブリン〉が剣を持つだけで〈ゴブリンファイター〉として魔物図鑑に登録されることに疑問を持ち、1匹のゴブリンを捕縛し、自作した様々な武器や道具を与えてみることにした。


 能力値やスキルは変わらないままに、弓を持てば〈ゴブリンアーチャー〉や杖を持てば〈ゴブリンシャーマン〉といった基本的な魔物から、荷車に乗る〈ゴブリンライダー〉や木冠をかぶる〈ゴブリンキング〉、算盤を持った〈ゴブリンマーチャント〉にウクレレを持った〈ゴブリンバード〉など聞いたことのない魔物まで。

 魔物図鑑登録数によるクエスト達成報酬を荒稼ぎしていたノッコだが、敵対する魔物に武器を供与し続けたことで、ステータスに「死の職人」という称号がついてしまう。


 NPCから人類の敵として追われるようになったノッコは、森の奥の洞窟を拠点とし、何故か友好的になったゴブリン達に様々な武器を与えて自分を守らせることに。

 最初は名ばかりの上位個体、特殊個体だったゴブリン達だが、いつしかレベルを上げてスキルに目覚め、その名に恥じぬ驚異へと成長してゆく。

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