底辺配信者の俺、有名美少女配信者を配信中に助けてバズるためにダンジョン深層で捕獲した凶悪な魔物を浅層で放流していたら、犯行現場を目撃した知らないおじさんにめちゃくちゃ怒られる

 地球にダンジョンが現れて10年。

 収益化を目指すダンジョン配信者(チャンネル登録者数2桁)の慈円寺 朔は、戦闘力は高いが配信映えせず、広告力も政治力もコネもなく、身内を除けばごく一部の対魔物戦闘オタクがたまに見に来る程度の、地味な活動を続けていた。


 そんなある日、朔は有名美少女配信者の相渡 ルーリが彼の地元のダンジョンに挑戦するという情報を入手。

 「有名配信者の配信中に乱入して危険な魔物から救い出せばバズるのでは?」と思い付く。


 早速準備に取り掛かった朔は、自分のチャンネルで実況配信しながらダンジョン深層に潜り、サイズも強さも手頃な〈ヘルオーガ〉を捕獲。

 ルーリの配信日時に合わせて浅層で放流し、【隠密】スキルを使って死人が出ない程度にサポートをしながら魔物を追い立てて行った。

 ところが、配信中のルーリの元へ辿り着く直前、その配信カメラに映り込む手前の曲がり角で、〈ヘルオーガ〉は知らないおじさんに一刀両断されてしまう。

 高レベルの【隠密】も見破られた朔は、おじさんに引き摺られてダンジョンの奥へと連れていかれ、1時間に渡る説教を受けることに。


 特に反省もしなかった朔は、その後も同じように有名配信者のダンジョン探索予定を調べては、同じことを繰り返すが、何故かいつも同じおじさんに見つかり、計画は阻止され、説教の時間は徐々に延びてゆく。

 かくして、朔とおじさんの長きに渡る戦いが幕を開けるのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る