　モフレル王国には国家の文武を司る２つの学び舎が存在する。

　あらゆる分野の学問、研究において国内最高のレベルを誇る《王立学術学院》。

　もふもふを傷付けたくない諸外国の侵攻を防ぐことから、“王家の盾”と称される獣人族の〘もふもふ兵〙を育成する《王立もふもふ学院》。

　鬣が若干もふもふだったのでギリギリ《王立もふもふ学院》に入学できた〈ヘルドラゴン〉のコボレーは、もふ度の低さから入学以来常に学年最下位の成績をキープしていた。

　〘もふもふ兵〙が国防を担う王国において、龍の持つ暴力は野蛮で時代遅れだと馬鹿にされていたのだ。

　しかし、隣国であるモフランゼ帝国皇帝の代替わりを切っ掛けに、帝国からの侵攻が開始。

　もふもふの殺戮を是とする残虐な帝国軍は、もふもふ擁護の国際世論を物ともせずに、王国のもふもふ兵団を蹂躙した。

　戦況は逼迫し、遂に前線への学徒動員が可決され、コボレーもまた戦地へと送られる。

　学院の優等生達が凶弾に斃れる中、ついに参戦するコボレー。

　彼はその時、何故かつてドラゴンが最強と呼ばれ畏れられたのかを、人々に思い出させる！

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