　地球にダンジョンが現れて10年。

　収益化を目指すダンジョン配信者（チャンネル登録者数2桁）の藁井武は、テコ入れのためにダンジョングルメ配信に挑戦することに。

　早速低階層の動物系魔物を狩り、市販の水炊き用出汁で煮込んでみた武だが、何番煎じかもわからない素人料理配信で新規視聴者がつくはずもない。

　数少ない視聴者から出汁もダンジョン産にすべきと提案された彼は、「完全ダンジョン産食材のみでのダンジョングルメ」と銘打って再度の料理配信を試みる。

　図鑑を携えてキノコを採取した武だったが、所詮は素人のキノコ鑑定。

　ダンジョン特有の強い幻覚成分を含む毒キノコ（未規制）が紛れ込んでおり、彼は配信カメラの前で延々と支離滅裂な妄言を垂れ流す醜態を晒すことに。

　アーカイブを見て恥辱にのたうち回る武だったが、そんな妄言垂れ流し電波配信が一定の人気を博したことで、彼はその後も料理のレパートリーを増やしつつ、幻覚キノコ料理配信を何度も繰り返すようになってしまう。

　ところが、ある事件がきっかけで、その支離滅裂な言葉がダンジョン攻略のヒントや、ダンジョン関連の事件の予言になっていたことが判明し……？

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