醤油どころか大豆もない異世界に転移したけど、水魔法で塩酸を出せるようになったので、人毛醤油を作ります!

 突然地面に現れた魔法陣により異世界転移した青年、曽井 惣助。

 彼が降り立ったのは、人間と獣人が暮らす中世ヨーロッパ風の地方都市であった。

 突然の事態に戸惑うも、幸い惣助は水属性の魔法の才能に恵まれ、冒険者として生きていくことに。


 最初は慣れない環境に四苦八苦していた彼も、生活基盤が整うと、故郷の味が恋しくなってくる。

 しかし、市場に醤油は見当たらず、商人に聞いても大豆すら知らないという。

 徐々に精神が疲弊してゆく日々。


 そんなある日、露店で新しい魔法書を購入した惣助は【酸魔法】を習得。

 性能把握のための実験で、臭いや色、各種金属や素材等との反応から、この「酸」が塩酸だと当たりを付けた彼は、それを用いて人毛醤油を作ることを思い付く。(精神が疲弊していたので)


 大量生産のため羊獣人達に毛髪の提供を求めた惣助は、何故か変質者の汚名を被る羽目になるも、彼の作った新たな調味料は次第に国中へ広がってゆく。

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