底辺配信者の俺、配信のネタにしようと邪教のサバトの準備中に生配信で悪ふざけした結果、てぇへんな背信者として命を狙われる

 地球にダンジョンが現れて10年。

 収益化を目指すダンジョン配信者(チャンネル登録者数2桁)の真田粕 刈人は、ダンジョン外での配信で視聴者層を広げることを思い付いた。


 配信ネタに悩んでいた折、知人が信仰する邪教集団の支部の悪魔召喚儀式、その準備作業を頼まれた刈人。

 折角なのでこのサバトを準備から本番まで生配信しようと決めた彼は、早速他のダンジョン外配信を見て勉強することに。


 隠れてカメラを回しつつ、準備中に1人になった隙に、血で満たされし穢れた聖杯に指を突っ込んだり。

 先代教祖の骸が納められた棺に入って寝転んだり。

 生贄の山羊の首を舐めて元の場所に戻したり。

 題材のお陰か、参考にした配信で学んだお陰か、刈人の配信は今までにない盛り上がりを見せる。


 しかしサバト本番、召喚された悪魔が彼の所業にブチ切れたことで、その悪質な迷惑行為が発覚。

 生贄にされそうになった刈人だが、配信を見て突入した機動隊に紛れ、どうにか逃走した。

 命は助かったものの、邪教の報復により自宅を焼かれた刈人は各地を転々と、ダンジョンに寝泊まりしながら配信を続けることになる。


 配信の度に現れる邪教の暗殺者を相手取ることで、極めて珍しい「合法的な命懸けの対人戦」を扱う配信として、刈人のチャンネルは徐々にアングラな人気を集めてゆく。

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