忘年会こいもよう

みのるしろいし

こいもよう

酒井:カンパーイ!!!

菊池:カンパーイ!!!

菊池:酒井さんって、お酒飲まないんですね

酒井:あぁ、アルコールに弱い身体なんだ・・・

菊池:そうなんですか・・・

酒井:菊池は結構飲むのか?

菊池:そんなには飲まないんですけど・・・でも飲める時は飲みますね

酒井:そうか・・・まあ、楽しむ程度にしとけよ

菊池:はい!

二階堂:おっ、菊池くーん。飲んでる?

菊池:は、はい・・・

森:あれ?まだ全然酔って無く見えるよー、ほら、ついだげる。

酒井:こらこら、菊池にもペースがあるんだろう・・・

二階堂:酒井さん、今日は無礼講ですよ?

酒井:それは・・・私が言う言葉だと思うが

森:忘年会ぐらい普段のことは忘れて飲みましょうよー

菊池:ははは・・・

二階堂:おっ、菊正宗は今日もてぇてぇですなぁ。

森:何ですか?それ?

二階堂:森ちゃん知らないのー?酒井さんと菊池君は会社内でも成績が良いコンビだから社内ではそう呼ばれてるのよ♪

酒井:飲めない酒の名前を付けられるのもどうかとは思うがな・・・

菊池:個人的には良くその名前浮かんだなって思いますけどね。

二階堂:あっ、菊池君のお酒が切れてるー!すいませーん!ビール持ってきてくださーい!

酒井:ちょっ・・・二階堂君!


【2時間後】

酒井:そろそろ席の時間だな、二階堂宴会部長。締めて。

二階堂:はい!えー皆さん!宴もたけなわゲートウェイでございますが、締めのお時間でございます。自由解散でございますので、二次会行かれる方はご自由に。それでは1本締めにてお願い致します。よーーーーっ!ポン。

酒井:ありがとう。

二階堂:酒井さんは二次会行かれますか?森ちゃんは強制ねー

森:えー、それ飲みハラですよー?

二階堂:菊池君散々飲ましたアンタは何ハラよ(笑)奢るからついてきなさい。

森:えへへー、さっすがせんぱーい。菊池君は・・・ってあれぇ?

二階堂:寝ちゃってるね。スヤスヤだね。

森:ちょっと・・・飲ませすぎちゃいましたかね。

酒井:流石にな・・・俺、菊池送って帰るわ。

二階堂:お願いします、酒井さん

森:家どこかわかるんですか?

酒井:前に忘れ物したって営業前に社用車で寄ったことあるから。

二階堂:ほーう?なら、安心ですね!頼みました。

酒井:はーい、皆も社員証と貸与携帯だけ所在確認してから出るように。


【二次会】

森:はぁ・・・酒井先輩かっこいいですよねぇ

二階堂:そう?

森:二階堂先輩がてぇてぇっていうのもわかります。

二階堂:それだけじゃないのよ

森:えっ?

二階堂:多分、菊池君は酒井さんを狙ってる。

森:どういうことですか・・・?

二階堂:菊池君ね、入社してからずーっと酒井さんとペアだからね。

森:それのどこに狙ってる要素が?

二階堂:だって、同じ社内で成果を上げまくる先輩と出来る後輩。

二階堂:これが漫画だったら・・・今日今頃は!!!二人だけの熱い夜が!!!

森:まさか先輩、狙って飲ませましたね・・・

二階堂:空のグラスにお酒ついだのは森ちゃんでしょー。

森:私は・・・菊池君と絡むことで酒井先輩に認知されようって思って

二階堂:なるほどぉ。酒井さんに目をかけてもらおうって思ったわけだ。

森:でも、そういうことなら私になんて・・・

二階堂:・・・まあ、これはあくまで私の妄想だから。

森:アタシもそうにしか見えなくなってきましたよ。

森:はぁ・・・本当は酒井さんと二次会行きたかったんだけどなぁ

二階堂:アタシがいるじゃないの

森:二階堂先輩・・・!って、先輩のせいですよ。

二階堂:アッハッハッ。まあ、アタシが慰めてあげるわよ。

森:そういう意味ではありがたいですけど・・・

二階堂:じゃあ、女子会終わったら私の家、来る?

森:はいっ!

二階堂:菊正宗が良いと思えるなら、洗脳し甲斐があるわ。


【車内にて】

菊池:・・・うぃ?酒井しぇんぱーい?

酒井:起きたか?今お前んち向かってるから寝てていいぞ

菊池:あれ?忘年会は・・・

酒井:お前飲み過ぎだぞ、その間に一次会が終わった。

菊池:えーっ、僕ー、寝ちゃってたわけだ。

酒井:そういうことだな。

菊池:ねぇ、しぇんぱーい?

酒井:なんだ?

菊池:しぇんぱいってー、独身なんですよねぇ~

酒井:女子みたいなこと聞いてどうしたんだ

菊池:んー?なんか、しぇんぱいみたいな仕事も出来て容姿も良い人が

菊池:彼女もいねぇってのが不思議なんですよねぇ~

酒井:まぁ・・・俺にだっていろいろあるんだよ。

菊池:いおいお(いろいろ)ってなんですかいおいお(いろいろ)ってー

酒井:彼女なんていても今は時間がねぇのよ。デートとか、

酒井:後記念日とか覚えらんないし。

菊池:だったら彼氏なら良いんですかぁ?

酒井:揚げ足を取るな・・・

菊池:あ、否定はしないんれす(です)ねぇ。

菊池:それなら俺g・・・(徐々に寝落ち)

酒井:また寝たのか・・・めっちゃ酔ってんなこいつ。


【二階堂宅】

二階堂:ただいまぁ・・・って誰も居ないんだけどね。

森:おかえりなさい。って返答きても怖いですよね。

二階堂:お、森ちゃん言ってくれるの!?

二階堂:これから毎日言ってくれる!?

森:言いませんよ・・・

二階堂:言ってくれたらママー!疲れちゃったよぉ・・・って抱きつくね!

森:ちょ、先輩。飲みすぎですよ。

二階堂:いいじゃないのぉ。さあ、とりあえず適当に座って。

二階堂:つまみ作るから。

森:先輩、料理するんですね。

二階堂:えぇ、無駄に料理スキルだけはついてるわ。

森:無駄じゃないと思いますよ。

森:未来の旦那さんが幸せだと思いますよ。

二階堂:胃袋を鷲掴みにするどころか袋にすら入れないんだけど・・・

森:大丈夫ですって。良い人が現れますから。

二階堂:はぁ・・・森ちゃんがイケメンに見えてきた。

森:酔ってるからだと思いますよ。

二階堂:はい、出汁巻きと奈良漬けチーズで良い?

森:奈良漬けとチーズですか?

二階堂:そう、日本酒に合うわよ。

森:日本酒ってあまり飲んだことが無くて・・・

二階堂:飲んでみる?

森:はい!


二階堂:ねっ!村尾課長は佐藤部長の圧で仕方なく付き合うんだけど

二階堂:その無理やりが嫌いじゃなくなってきて徐々に身体を許していくの!

森:なるほどぉ、先輩はそうして社内の男性陣のことを見ているんですねぇ

二階堂:それぐらいの想像をしながらじゃないと、楽しく無いじゃない。

森:でも、それに気づいた高橋常務が佐藤部長を制裁という体(てい)で・・・

二階堂:おーーー!!!それもっ!!!良いッ!!!!

森:少し理解はできた気がします。

二階堂:でしょ!解釈も一致するしこれはもう私たち・・・

森:へっ!?

二階堂:森ちゃん・・・良いよね?

森:先輩っ!?

二階堂:今夜は・・・寝かさない・・・(徐々に寝る)

森:ひゃっ!・・・って先輩?


【菊池宅】

酒井:着いたぞー、菊池、鍵どこだ?

菊池:んぇ?カバンの中です。

酒井:えーっと、あぁ、これか。


酒井:寝室は・・・ここか。よいしょっと。流石にドア開けっぱわまずいから泊まらせてもらうか。

菊池:待ってください・・・行かないで。

酒井:はい?うぉ

菊池:俺をベッドに倒しておいてそのままおいて帰ろうとするんれすか?

酒井:え・・・


酒井:ちょ・・・菊池?

菊池:いつまで待ったかこんな日を・・・

酒井:菊池!?酔って鈍ったか?

菊池:違います、俺は酒井さんに惚れていますよ。

酒井:えっ・・・?

菊池:初めて会った時から・・・全部を完璧かつ迅速にこなす酒井さんに上長以外の魅力を感じてたんだと思います、そして・・・菊池さんを自分だけのものにしたいって

酒井:だ・・・だとしても俺は男だぞ?

菊池:性別なんて関係無い、酒井さんには性別を超えた魅力がある。

酒井:菊池・・・ふむっ!


【暫く繰り返すキス。耳元で囁く。】

菊池:あれ、抵抗しないんですか?

酒井:・・・お前の気持ちを受け入れてやろうと思っただけだ

菊池:えっ・・・?

酒井:俺だってお前のことを・・・後輩として信頼していた・・・でも、それ以外に何かお前には感じていたんだ・・・

菊池:好きです・・・酒井さん

酒井:俺も今、好きだってことに気づいた。

菊池:やっと・・・やっと酒井さんを

酒井:名前で呼んでくれ・・・誠治

菊池:ふふっ・・・正宗さん、さあ、これからですよ

酒井:えっ・・・んんっ

菊池:ふふっ、正宗さんって意外と敏感なんですね

酒井:んなことっ・・

菊池:まあ、夜はこれから・・・れす・・Zzz

酒井:ぅえ!?おーい、誠治ー?


【翌朝、二階堂宅】

二階堂:・・・うん?

森:おはようございます、二階堂先輩。

二階堂:あら?アタシ寝ちゃってた?

森:えぇ、スヤスヤと・・・

二階堂:そっか、もっと森ちゃんを洗脳したかったのに

森:やっぱり目的はそれだったんだ・・・でも、私、嫌いじゃないですよ。

二階堂:そういってくれるなら良かった。

森:あの2人は結局どうなると思ってるんですか?

二階堂:そうだなぁ・・・菊正宗だから、

二階堂:そっけない感じで送ってくれた酒井君を菊池君が引き留めて、そのまま・・・

森:いいですね、後輩攻め。

二階堂:今度聞いてみるわ

森:それは・・・流石に(汗)

二階堂:さて、今日は休みだけど・・・どうする?

森:じゃあ・・・先輩のオススメとか聞いても良いですか?

二階堂:いいわよ!今日は一日寝かさないぞっ

森:そう言って寝たの二階堂先輩ですよ。

【二人で笑う。】


【同日、菊池宅】

菊池:ふわぁーっ・・・えっ!?

酒井:おはよう、菊池

菊池:えっ・・・まさか、俺、酔っ払って

酒井:そうだ、それで俺が連れて帰ってきた

菊池:すいません!

酒井:それだけじゃないだろう?俺の身体をあれだけ弄んで覚えてないは無いよなぁ?

菊池:えっ・・・あっ!あ・・・あれ?

酒井:まだ思い出せないのか?じゃあ俺が教えるまでだな

菊池:ちょ・・・酒井せん・・・んっ、


【再びのキス】

酒井:ふふっ、俺よりも敏感みたいだな、誠治

菊池:そんなことっ・・・んんっ!!!正宗さんっ!!!

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忘年会こいもよう みのるしろいし @Shiroishi306

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