言いたいセリフ、他人が言うか?自分が言うか?

みのるしろいし

一度は言ってみたいセリフを言ってみよう会

中村:一度は言ってみたいセリフを言ってみよう会〜!!!

上町:いえーい!

平井:来たわね・・・

下市:何ですかその会?

中村:この文芸部の1番楽しいイベントだよ!

上町:平井〜、説明よろしく。

平井:はいはい、誰もが抱えている言ってみたいセリフを部員に伝えて、台本を書いてもらい、劇を全力でやってみる回です。

下市:へぇ〜、面白そう!

中村:今回は部長の私がヒラッちに依頼したの!

上町:あら?実は私も平井ちゃんに・・・

平井:まさか先輩方2人とも来ると思ってませんでしたよ。だから今回は、2人分をまとめてみました。

下市:ちなみに過去はどんなのがあったんですか?

中村:そうねぇ・・・技名を叫ぶやつあったわね。


【過去作品1「全日本アニメ技再現選手権」】

平井:(実況)さあ!全日本アニメ技再現選手権決勝!川崎選手の演技です!

中村:(解説)まずは決勝の規定演技から!

上町:(観客)やった!決勝戦のチケット最前ど真ん中当たった!!川崎先輩!優勝してくださいよ!

下市:フューーージョン!ハァッ!

平井:(実況)おっと!?川崎選手!スクリーンの裏に入りました。

中村:(解説)まさか!これは!VTuberの技術を応用した!?川崎選手、これはすごいです!

下市:かーーーーーめーーーーーはーーーーーめーーーーーーーーーー!波ーーーーーーーーー!!!!!!!

平井:(実況)決まったーーー!!!渾身のかめはめ波!!!!

中村:(解説)破壊力はもちろん抜群!声の質もとても良いです!

上町:(観客)すごーーい!!先輩!カッコいい!!タイミングもバッチリ!

平井:(実況)続けて自由演技!

中村:(解説)詠唱魔法で挑むようです。

下市:黄昏たそがれよりもくらきもの

下市:血の流れよりあかきもの

下市:時の流れにうずもれし

下市:偉大ななんじの名において

下市:我ここに闇に誓わん

下市:我等が前に立ち塞がりし

下市:すべてのおろかなるものに

下市:我となんじが力もて

下市:等しく滅びを与えんことを!

下市:ドラグスレイブ!!!!!

平井:(実況)映像と光のコラボレーションだ!!

中村:(解説)規定演技の技術にプラスアルファを加えてきましたね!

平井:(実況)パー――フェクトだ。

上町:(観客)私が作った映像!役に立ってる!!しかも詠唱も完璧!


【部室に戻る】

平井:てなぐあい。

下市:どういうシーンですか、それ?

中村:いちいち説明するのも面倒だ、テメェで勝手に想像しろ。

下市:へっ!?

上町:必殺技とか諸々やってみたいってことだったの。

下市:なるほど・・・大体想像がつきました!

中村:で!今年は私とうえぽんの要望をひらっちに託したの!

平井:大変でしたよ・・・意味合いは違うかも知れませんが。まとめてみました!配役をお知らせしますね!

上町:どれどれ?私は・・・おっ、ホスト役?

下市:私もホスト役だ!

平井:そう、中村先輩以外は全員ホストになってもらいます。

中村:逆ハーレムってことね!良きだわ!

上町:じゃあ、読み合わせしてみよう!


【劇「お金持ちになったら・・・」】

上町:お待たせしました、お迎えに上がりました。

中村:今日は同伴ありがとね〜!楽しみましょ♪

上町:しかしサヨさん、良いんですか?こんなリムジンで同伴出勤なんて。

中村:良いのよ♪アタシには使いきれない時間と財産があるのよ。

上町:凄い・・・

中村:ま、桜斗さくとと一緒にいるためにはこのくらいのクルマじゃないとね。で、本日のコースは?

上町:はい!サヨ―――

中村:(割り込むように)あれ?今日は執事だって言ったよね?

上町:あぁっ!申し訳ございません・・・お嬢様。

中村:よろしいっ。

上町:これから東京の街を回って、クラブノーススターへ向かいます。本日はお嬢様の貸切でございますよ。

中村:ありがと。では行きましょう。


【クラブ、ノーススター】

平井:いらっしゃいませ!(同時に)

下市:いらっしゃいませ!(同時に)

上町:席はあそこで良いかな。

中村:そうね。

上町:貸切なんて良いの?

中村:いいのいいの!私には使いきれない時間と財産があるのよ♪

平井:こちらのお席、ご一緒させて頂いてもよろしいですか?

下市:私もご一緒させて頂いてもよろしいですか?

中村:どうぞー♪ってか貸切だからここ以外ないもんね。あ、お酒足りないわね。

上町:追加します?何が良い?


【メニュー表を見せる】

中村:じゃあ、こっからここまで全部くださーい♪皆んなで飲も?

平井:マジですか!?

下市:すげぇ・・・

中村:いーのいーの、無理言って貸切にしてもらってるんだから、売上に貢献しないとねっ

上町:助かります♪

0:シャンパンタワーが準備

中村:よーし、桜斗さくと。どんなお姫様が居たんだー?

上町:盛り上げようとして、メニュー表の端から端までお酒注文してシャンパンタワー入れてくれたお姫様が居たんですよー

中村:なーーーにーーー!?私やっちまったなぁ!

平井:ホストは黙ってぇー!

中村:シャンパンタワー!

下市:ホストは黙ってぇー!

中村:飲む!

上町:お嬢様も一緒にー!

中村:(グラスの中身を空にしてから)飲むっ!

上町:ありがたいよぉ〜


【平井・下市拍手&歓声】

中村:ありがとー!!!

平井:あーあ、もっと早くにサヨさんと会えてればなって。

下市:ばーか、何言ってんだよ。一番に出会ってたら俺だって離さない自信あるわ。

上町:おいおい、サヨは俺を選んでんの。その事実はかわんねぇよ。

中村:ちょっと?私の為に争うのはやめてよ!

中村:あなたたちが争ったところで、私は桜斗さくとを選ぶ自信があるわ。

上町:むしろどんなに道を外れようとも俺を選んでよ。いや、俺が選ばせるようにしてやるよ。

中村:桜斗さくとぉ・・・

平井:あ〜あ、アツアツだねぇ。

下市:ヒュ〜ヒュ〜だねぇ。

平井:・・・おまえ年幾つだよ。

中村:さーて、そろそろ閉店ね。お会計しよっか。

上町:あ、はーい。そしたら

中村:あぁ、カードで!

平井:(M)うわぁ・・・ブラックカードだ。

上町:値段聞かないの?

中村:値段聞いたら息切れちゃいそう・・・それに、どんなに使っても有り余るくらいの資産はあるからね♪

下市:(M)金持ちって、えげつねぇ〜

中村:じゃぁね!

上町:ちょ、待てよ・・・

中村:え?

上町:アフター行かないの?

中村:もーう、推しが私を好きすぎて困る♪


【劇、終わり】

平井:はいカット!お疲れ様でしたー!

中村:ちょっとwww確かに私リクエストしたセリフあるけどwww

上町:私がまさかナンバーワンホスト役だとは。

下市:ホストはカッコいいのに途中のコールがダサいwww

平井:えっ、だって「なーにー!?やっちまったなぁ!!」が言ってみたいってあったから・・・

平井:あと私、ホストクラブなんて勿論行ったことないし。

中村:でも・・・ちょっと憧れちゃったwありがとね!ヒラッち!次はヒラッちがリクエストできる番だねっ。

平井:そうね・・・下市さん、頼みました。

下市:じゃあ皆さんのリクエストを・・・


平井:「おつかりんこだぷー。バイにゃーん!」


上町:「アンタ、あの子の何なのさ。」


中村:「マーズ・パワー、メイクアップ!」

中村:「火の星!」

中村:「火星を守護に持つ戦いの戦士!」

中村:「セーラーマーズ参上!」

中村:「火星に変わって折檻(せっかん)よ!」


下市:いやクセが凄い!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

言いたいセリフ、他人が言うか?自分が言うか? みのるしろいし @Shiroishi306

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ