第3話

ある晩、早苗は突然とてつもない腹痛に襲われた。驚いた亮平はすぐに救急車を呼び、彼女を助けるために必死になった。


"早苗、大丈夫?息を深く吸って、出来るだけリラックスして!" と亮平が声を震わせながら言った。でも早苗の苦しみはどんどん増していった。彼女の顔は青ざめ、汗でびっしょりだった。


救急車が到着すると、すぐに早苗はストレッチャーに乗せられ、病院へと急行した。亮平は彼女の手を握りしめて、助手席に座り、懸命に祈った。


病院に到着すると、すぐに医師たちは早苗を診察室に運び込んだ。亮平はただ待つことしかできず、彼女が安全であること、そして赤ちゃんが安全であることを祈り続けた。


しばらくして医師が戻ってきて、亮平に告げた。「早苗さんは胎盤剥離を起こしている。赤ちゃんを守るためには、すぐに帝王切開を行う必要がある。赤ちゃんはまだ7ヶ月ですが、NICUでのケアが必要となるでしょう。」


その瞬間、亮平の世界が停止したかのように感じた。しかし、彼は頷き、医師に信じるしかないと言った。「早苗と赤ちゃんのために、必要な全てをしてください。」

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