『つるくさくさは、かくかたりき』

やましん(テンパー)

『つるくさくさは、かくかたりき』


 『これは、フィクションです。』




 カリスマ孤独老人、つるくさくさは、『全国老人組合連合協議会ビバ!としより』の創立者にして会長である。


 あるひ、つるくさくさは、ついに最終指令を発したのだ。


 『作戦、はなび、を開始せよ。』


 全国の組合員たる年よりたちは、各地の、川や海、山、ビルなどから、次々に、飛び降りた。


 つるくさくさは、こういった。


 『物価が上がりすぎて、もはや、年よりたちは生きられず。また、言われるように、若者たちのひたすら足かせならば、自ら、行方を決すべきである。地上の神はすでにしんでいる。この世界は、ひたすら、無意味である。』


 老人の半分以上が、一週間で、消えた。


 しかし、政府は、動かなかった。


 首相は言った。


 『わたしは、自主性を尊重する。この世には、生と死しかない。いまや、世界は二元論に満ちている。残ったものの行く末も、みな、同じである。しかしながら、われわれは、みな、ダークなのだから。』


 しかし、なんと、世界は、一度持ち直したのだ。


 が、結局は、おなじことを繰り返した。


 やがて、つるくさくさは、言った。


 『わたしは、宇宙に去る。地球は、もはや、終わった。しかし、まだ、希望はある。それは、あなたである。』


 

        🐼 🧎‍♀️🧎‍♂️ 🐻


 


 

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