雨当たり、比較

 シミのように光るアスファルトが


 埃まみれで歩く私を睨んでいる


 充電切れじゃ画面にも逃げられやしない


 遠く、滑走音が耳朶を打つ


 殻を潰されたカタツムリと


 強要に涙さえ吸い尽くされたこの体


 成功への共感に疲れ果てた心すら


 驟雨の機嫌を損ねたみたい


 大切な詩で耳を塞いだのに


 洗い流しても


 洗い流しても


 まだ希望が見つからない



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る