侵入者
「よし、フィーちゃん、これから一緒に、引きこもりライフを頑張ろうね!」
「わふ!」
そう、フィーちゃんと一緒に、決意を固めた瞬間、頭の中に警報が鳴り響いた。
うっ、るさい。
私は目覚まし時計を止めるかのように、ダンジョンコアに触れて、警報を止めた。
何、何? 侵入者が来たってこと、だよね? これ。
私はどんな侵入者が来たのか、全然分からなくて、恐怖で心臓がドキドキとうるさい。でも、そんな恐怖を押し殺すように、私はダンジョンコアに触れたまま、侵入者を表示した。
すると、侵入者は一回層に居た。……緑色で、小さい……三等身くらい? の化け物。……ゴブリンってやつ、かな。
……と言うか、今更だけど、私、魔物の名前とか、知らないよね。……このダンジョンコアに入れられた知識、偏ってるなぁ。……無いより全然いいけどさ。
いや、今はそんなことより、この侵入者だ。
……ここにオークを送る? ……いや、これ、放置でいいんじゃないのかな。ゴブリンの数は5匹。その5匹は、なんでかは分からないけど、一回層に留まるみたいで、それより下の階層に降りてくる気配がなかった。
二階層にはオークが居るし、このままにしておいた方が、侵入者がいる時間で、倒すよりDP、稼げるんじゃないの?
よし、この侵入者は取り敢えず、このまま一回層に留まるようなら放置しよう。
一応、数の有利は相手の方が上だから、ガチャを回そう。オーク一匹じゃ、不安だ。このままだと、オークが殺されて、私のいる三階層に来たら、勝てる未来が見えないから。
私は言わずもがなで弱いし、フィーちゃんも強いとは思えない。
そう思って、私はゴブリンの動きに注意しながら、DP100を消費して、ガチャを引いた。
すると、また、ダンジョンコアが光出して、オークが現れた。
「……二階層に、君の仲間がいるから、一緒にそこを守って」
……よ、よし、戦力、増えた。
なんか、気分的に、あれだけど、実際戦力が増えたことには間違いないから、私は複雑な気持ちのまま、二階層の映像を映し出した。
よし、ちゃんと合流してるね。……この2匹が入れば、多分大丈夫、かな。ゴブリンなんかより、体がめちゃくちゃ大きいし、ゴブリンなんか、踏み潰してくれるよ。
……もう、やることが無くなったし、今日はもう、寝ようかな。
一応、階層ごとに突破される事に、警報が鳴るみたいだし。
そう思って、ベッドに横になろうとしたところで、もう一つのガチャの存在を思い出した。
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