クラス転移〜引きこもりの私だけダンジョンマスターとして転移した。もしかしてもう学校に行かない罪悪感を感じなくていい?〜

シャルねる

ダンジョンマスター

 あぁ……もう、こんな時間だ。

 ……みんなはもう学校に行ってる時間か。……はぁ。罪悪感が凄い。

 別に、学校のやつらに罪悪感がある訳じゃない。ただ、死んだお父さんとお母さんに申し訳ない。……まぁ、引きこもりを辞める気は無いんだけど。……はぁ、親不孝者だ。

 でも、しょうがないじゃん。学校に行くの、怖いんだよ。

 別に、虐められてた訳では無い。……ただ、目が嫌だった。成長してから、男性の視線が胸に集まって、気持ち悪い。女性の方は私の見目の良さを妬んで、睨むような目……いや、ただ、無視を決め込まれていた。


 直接的な被害は何も無い。それでも、嫌だった。心が病んだ。

 そんな私の心の支えだった両親も死んだ。……私の、せいで。私の、私の、私の……せいで。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……落ち、着こう。もう、一眠り、しよう。大丈夫。眠ったら、楽になる」


 そう思って、私は現実逃避するように、眠りについた。

 

 私が眠って数分後、学校と私のベッドに引きこもるようになってから読むようになったラノベに出てくるような魔法陣のようなものご現れるとも知らずに。





「ん……」

 

 ……あれ、おかしいな。私、アラームセットしておいたと思うんだけどな。と言うか、もう夜じゃん。真っ暗だし。

 はぁ……時間、無駄にした。まぁ、いいや。私には嫌という程時間があるんだから。

 

 取り敢えず、電気を付けよう。

 そう思ってる、私は長い黒髪を揺らしながら、ベッドから起き上がった。


 ペタ。ペタペタ。


 ……? 何、この床の感触。

 家、じゃない?

 一瞬、そんな考えが頭によぎったけど、私は直ぐに首を振って否定した。

 だって、ありえないでしょ。普通に寝てなだけなんだから。


 そんなバカげたことを思いながらも、私は電気のスイッチがあるはずの方向に向かって歩いていた。

 すると、何か、玉のようなものを踏んでしまった。

 そんな玉……いや、ダンジョンコアを踏んだ瞬間、一気にダンジョンのことについての情報が私の頭の中に流れてきた。……転びながら。

 え? 何この状況。一気に頭の中に知識が流れ込んできてるからか、時間がゆっくりになって、転んでる途中で体が止められたみたいになってるんだけど。……待って、転ぶなら、早く転ばせて。もう、この体制じゃ転ぶのを防ぐことは難しいのはわかるから、早く、転ばせて? 怖いから、この状況でゆっくりになるの、転ぶ痛みがいつ来るか分からなくて、普通に怖いから。


 そう思っていると、ダンジョン……と言うか、この世界の知識があらかた私の頭の中に入ったのか、一気に時間が早くなって、転んだ。


「……痛い」


 はぁ、時間がゆっくりになってたおかげで、頭は守れたから良かったけど、痛いことには変わりないから、思わず、そう言ってしまった。

 

 取り敢えず、私はダンジョンマスターになってて、ここは異世界だと。……まぁ、やることは変わらないから、別になんでもいいか。

 私がやることは一つ。ただ、ここに引きこもる! ……ただ、安全に引こもるためには、強くならないと。……ここ、危険な世界らしいから。


 今後のことを少し考えながら、私を転ばせた原因のダンジョンコアに触れた。

 なんか、ダンジョンマスターになったからか、視界が明るく見えるようになったから、一度転んでどこにいったか分からなくなったけど、直ぐに見つけて簡単に触れた。

 

 所有者:北園殊晴きたぞのことは

 DP:1000

 

 すると、そんなものがダンジョンコアから浮かび上がった。

 ……ゲームとかみたいな、ステータスとかは出ないんだ。

 まぁ、いいや。どうせクソ雑魚だろうから。

 それより、DP1000……少ない。これを使って、日本で言うネットショッピング的な感じで、物を買うことができるらしい。……ものだけじゃなくて、魔物、とかも買う……と言うか、ガチャみたいなので、仲間にできるらしい。

 全部知識で入ってきただけで、やったことがないから、全部らしいになっちゃうけど。

 

 取り敢えず、魔物の仲間が欲しい。

 魔物なら、私に変な目を向けてくることもないだろうし、ちょうどいい。それに、どちみち引きこもりのクソ雑魚じゃ自分で戦うなんて無理だし、それ以前に、自分で敵を殺すとか、無理だし。……少なくとも今は、だけど。……私は安全に引きこもりライフを過ごしたいんだ。そのために、いつかはやらなきゃダメでしょ。

 一応、レベルみたいな要素として、ステータスは見えないけど、魔物とか、生き物を倒したら、強くなる世界ではあるらしいから。


 そんなことを考えながら、私はガチャみたいな画面? を開いた。

 一応、ガチャみたいな画面は、二つ分、あったんだけど、今は使える仲間が欲しかったから、こっちを開いた。

 

 魔物:魔族:魔獣召喚

 DP:10

 DP:100

 DP:1000

 DP:10000 

 DP:100000

 DP:500000


 すると、そんな画面が出てきた。

 ……一気に1000とか、使ってみる? いや、そんなことしたら、私が食べるものを出せなくなる。ダメだ。

 あ、ちなみにDPの増やし方は、侵入者を一定時間ダンジョン内に入れるか、侵入者を殺すことらしい。

 侵入者か……ダンジョンに侵入者が入ってきたら、頭の中に警報が鳴って、分かるらしいんだけど、このダンジョンって、どれくらいの広さなんだろう。

 あ、それもダンジョンコアで見れるじゃん。

 ガチャの前に、そっちを見ようかな。


 そう思うと、一気に、ダンジョンのホログラムみたいな映像が現れた。

 ……三層か。……一層じゃないだけ、良かったって思うべきかな。普通に。

 DPで拡張とか、罠を設置とかできるらしいけど、今はいいや。罠とかがあったって、引っかかる保証は無いし、普通にガチャだな。


 そう思って、私はガチャの画面に戻った。

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