常識を笑って

鈴乱

好きなものは、たくさんある


 私の一言に、まわりがぎょっとした顔をする。


 私はただ、「あの子もあの子も好きだよ」と言っただけなのに。


 ……好きな人が複数いちゃおかしいかな?



 別に、全員と結婚したい、とか言ってるわけじゃない。

 同時に好きな人が複数いる、ってだけ。


 それって、そんなに引かれることなのかな。



 どうやら私の好みは、友達でも「ちょっとよく分からないもの」なんだって、小学生の私は学んだよ。


 私の目には、見た目や言動以外のモノも見えてたから。


 たとえじゃないよ?


 その人の心にある、綺麗な綺麗な宝石が。

 その人の魂の放つ、唯一無二の輝きが。


 私は、それを見て、感じて、「いいなぁ」って思う。


 誰もが別の色、別の輝きを放ちながら、そこに生きてる。

 生きて、話して、笑って、怒って……。


 それが、綺麗だなぁって思う。


 私はいつまでも、いつまでも、その輝きを見て生きてたい。


 人が、自分を見失って、輝きを内に込めて、抑えようとするのがたまらなく、つらい。


 だって、そうでしょう?


 みんな、この世界に歓迎されて、望まれて生まれてきたんだから。


 望まれないものなんて、必要ないものなんて、神様がわざわざこの世界に生むわけがないじゃないか。


 私がここで、生きているなら、命が続くなら、”理由”がある。


 これを読んでくれてるあなたがいるなら、それにだって”理由”がある。


 きっと、何かが引き合わせてくれたんだ。


 ……こうやって、出会えたことは、奇跡なんだって。


 

 口下手で、人が苦手で、伝える方法がわかんないけど、でも、私はそう信じてる。

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常識を笑って 鈴乱 @sorazome

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