第5話 そしてオレはゴブリンになった2

種族 ゴブリン

職業 ーーー

HP  8

MP  0

力   2

体力  2

素早さ 3

賢さ  1

運   1


スキル 悪食

    再生(種族不一致)

    吸収(種族不一致)


なるほどね。素早さが少し高いだけでステータスはほぼ同じだな。

これなら序盤でこいつらを吸収して強くなれそうだ。

やはりスキルを何にするかが重要だな・・・。


そんなことを考えていると何やら騒がしい声が聞こえてきた。


『ちょっとちょっとセレス様。マズいですよ!ここで勇者召喚してるのかって疑われて委員長がこっちに向かってるって、ゴルマンの奴から連絡があったよ、マズいよ』


「ふぇ~。それは大変です~。もう少しで送れそうなので皆さん時間稼ぎをお願いします~」


『いや~セレス様そりゃ厳しいよって。わてら担当神じゃ創造神様とは格がちゃいますからな~。わてとべリオスは上手くかわしてたけど。アレスの奴とパミラ姉さんが

明らかに挙動不審にあわあわしよってからに。完全にバレてもうたわ』

『すまぬ・・・』

『う~ごめんよ。セレス様。私ら嘘つくの苦手だからさ。黙って目を逸らしてたんだけど凄い近くまで顔近づけて見つめられてさ~。汗がすごく出てバレちゃった』

『あ、あたしはちゃんとごまかしたから!魔王も発生して無いのに勇者召喚するワケないじゃんって。それに召喚ポイントもまだ溜まってないからせいぜいガイアから世界への貢献度の低い一般人を呼ぶぐらいしかできないしってね☆』


なんか4人か5人ぐらいが慌てて外でがやがやしてるな。

まあ関係ないけどね。

オレはスキル欄の続きを選択し直した。


聖魔法(神の奇跡を顕現させるよ 回復、補助に特化☆)

闇魔法(中2病なあなたにぴったり 使えるのがバレたら迫害されるかも)

時空魔法(時間と空間を意のままに 消費するMPの桁が違うけどね♡)

重力魔法(世界への影響が大きかったため現在取り扱っておりません)


このあたりはレア魔法なのかな?

聖魔法。聖女や高位の神官が持ってそうだな。吸収したら大事件になりそうだが。

闇魔法は魔族的な中ボスからゲット出来そうだな。

時空魔法はかなり惹かれるが、、、序盤のMPで使いこなすのは難しそうだ。

重力魔法は・・・以前なにかやらかした奴でもいたのか?ブラックホール的な。

魔法もいいが収納とか隠密とか物理攻撃無効とか状態異常無効とか強スキルが欲しい

そんなことを考えていると ズンッ と空間が揺らぐ感じがした。


『セレスさんっ。そこにおられますわね?あなたの仲間から魔王も発現していないのに勇者を召喚しているとの話を伺いましてよ。少しばかりまわりから課題が遅れているからといってズルは無しですわよ。バカなことはやめて早く開けなさい!』


「はわわわ。何のことだかよく分からないです~。もう少しで終わります~じゃなくて幼なじみなので信用してほしいです~。魔王も勇者も召喚してないです~」


『あなたとのお付き合いは永いので悪意は無いのは存じておりますわ。ただあなたは普段はボーっとしてトロくさいのに急に大胆なことをする時がありますからその点は全く信用していないのですわ!とにかく早く開けなさい、力ずくでいきますわよ!』


「はわぁ~大変です~。という訳で皆さん今すぐ転送いたしますのでキャラメイクを早く確定させてください~。一応すぐに死なないように私の加護もつけておきます~

皆さんお達者で~なるべくケンカしないように仲良くお願いします~」


おいおい今からすぐ転送かよ。誰だよ転生に関係無い質問してキャラメイキング遅らせた奴はよ!まぁ半分オレか・・・ってヤバい!まだ何のポイント振ってねえわ。

しょうがない、この中で一番手に入らなさそうで回復とバフも出来る聖魔法。

君に決めた!!

聖魔法取得に500ポイント消費した。

レベル1だと使い物にならないだろうから残りポイント全振りするか。

+を長押ししても反応しない。まさか連打する必要があるのか?

オレは夢中で連打した、100ポイントづつしか振れん!!

ひたすら連打すると聖魔法はレベル7まで上がった。

ステータスもポイントを振らなければ!!

どんな魔法で消費MPがどれだけか知らんが使えなければ意味がない。

MP欄の+を連打した、こっちは1ポイントづつかよ!!!

まわりで何人かが光に包まれて消えていってる。

やばいやばいヤバいヤバい。

オレも周囲1mぐらいが光だして足元に魔法陣的なものが浮かび上がった。


ふう、何とか間に合ったぜ。スキルとステータスの残りポイントは0。

かなり振り切ったステータスになったが聖魔法で強化すれば何とかなるだろう。


安心して右側の姿調整画面を見るとゴブリンのままだった。

「しし、しまったー!!!強さを比べるため確認していたままだったー!!@#*」


光に包まれながらオレは最後言葉にならない叫びをあげながら種族欄の左カーソルを押した。

ピッ

確かにボードは反応して切り替わった音がしたはず、はずだったのに・・・


悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました。

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