感謝を込めて 1
母の日がある。
父の日もある。
しかし!
扱いの差はなんだ!
父の日なんか、何もなく終わってしまう。
やはりカーネーションのようなわかりやすいアイテムがあるのが強いのか?
・・・まぁ、
こんな不満を口に出す勇気はないがな。
次の日曜日は母の日だ。
当日の予定を娘たちと打合せをしている。
「ママには何をプレゼントしようか?」
「「カーネーション!」」
全会一致だ。
「じゃあ、日曜日の午前中に買いに行こうか。」
「行く~。」
「ママには内緒ね!」
「内緒なの?」
「ママをびっくりさせるの。」
「ママびっくり!」
「そうか~。ママも驚くと思うよ。」
「やった~♪」
もちろん妻には報告しとくよ。
急な花束は嬉しいかもしれないけど、困るんだよね。
花瓶を用意しとかないといけないからね。
子どもたちが眠った後に、
花瓶のサイズを確認して、それに合わせた長さと量にしないといけない。
「じゃあ、メッセージカードを書いてね。」
「「は~い。」」
長女の琴音はひらがな・カタカナが書けるが、次女の心咲はまだ書けない。
「心咲ちゃんはパパと一緒に書こうね。」
2人が色鉛筆を握りしめ、メッセージを書いていく。
琴音はママの似顔絵とひらがなの文章を書いていく。
心咲の名前は色鉛筆を握る手を一緒に動かして、『みさきより』と書いた。
絵はママらしい。
そんなことをやっていると疲れて眠ってしまった。
そして夜。
「今度の日曜日の午前中に、子どもたちとサプライズでお花買ってくるからね。」
「ありがとう。
商店街の入口辺りにある花屋さんがいいと思うよ。
場所わかる?」
「あ~、あの花屋さんね。
わかるよ。
花瓶ってある?」
「たしか、、
押入れに入っていたと思うから、確認しとくわ。」
「よろしくね。」
「それとお義母さんに贈るのは、去年と同じジュースの詰合せでいいかな?」
「ありがとう。美味しかったって言ってたし、いいんじゃない。」
「後、日曜日、ついでに歯医者さんに連れてってくれない?」
「いいよ。
前に行ったのいつだっけ?」
「1月だったかな~。
琴音が歯がグラグラするって言ってたから、検診してもらってきて。」
「オッケー。」
「よ~し、じゃあみんなが買い物に行ってる間に昼ごはんの準備しちゃおうかな。
何かリクエストある?」
「心咲ちゃんがピザ食べたいって言ってたよ。」
「じゃあ、日曜はピザにするね。」
そんなこんなでもうすぐ母の日です。
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