パパの仕事は魔王です
田中
入学式と勇者の旅立ち 1
「行ってきま~す。」
「「「行ってらっしゃ~い♪」」」
斎藤一は家を出た。
見送りは、
妻の伊織、
長女の琴音、
次女の心咲。
ここはギリギリ東京23区の端っこ。
小さいながらも分譲マンションに住んでいる。
都内に家を持ち、妻と2人の娘の4人暮らし。
絵に描いたような幸せな家族って感じかな。
毎朝、スーツを着て出社している。
勤務先は神田にある人材派遣会社。
毎朝、通勤電車に揺られて通っている。。。
・・・というのが表向きの設定だ。
実際は違う。
マンションを出たところで気配を消す。
いるけど、ほとんど認識出来ない。
ざっくり言えば、極端に存在感が薄くなっている。
そのまま駅に向かって歩き、公園のトイレに立ち寄る。
そこで異世界に転移している。
転移した先は異世界。
俺の職場『魔王城』だ。
「「「魔王様、おはようございます。」」」
出迎えてくれる3人。
俺の秘書だ。
リノア
色白な(?)ダークエルフ。
白い肌に銀髪が輝くクールビューティー。
スレンダーな身体に気の強そうな瞳。
仕事が早く、俺の筆頭秘書を務めてくれている。
スケジュール管理を含め、全ての仕事は彼女を中心に回っている。
『ザ・出来る女』って印象だし、それを裏切らない能力を持っている。
エリー
栗色の髪色の獣人女性。
ケモ耳、ロリ巨乳、メガネ、ドジっ娘。
属性の宝庫。オタク心をくすぐってくる。
読者好きで豊富な知識を持っている。
知らないことはないんじゃないかと思うぐらい、なんでも答えてくれる。
その知識で俺をサポートしてくれる。
メキラ
カオスドラゴンの少女。
黒髪が美しく、見た目は一番日本人に近い。
頭にある2本の小さな角さえなければ、日本でアイドルが出来るルックスだ。
基本無口。
秘書としての能力は、、、2人と違って肉体派だ。ある意味一番魔物らしい。
基本は肉体労働担当。
リノアの指示に従って仕事をこなしている。
この3人と一緒に魔王の仕事をしている。
「おはよう。リノア、今日の予定は?」
「スケジュール確認の前に1件、報告がございます。」
「何かトラブルか?」
「勇者誕生の予兆がございました。おそらく5日後になりそうです。」
「なに!?」
「勇者の誕生は間違いございません。
王国がお披露目を行うようです。
魔王様は伝統に則り、宣戦布告を行って頂きます。」
「くそ!
5日後なのは確かか?」
「それは間違いないでしょう。
王宮が5日後に重大発表があると宣伝しています。」
「くそっ!
5日後は娘の入学式だ!
絶対に休むぞ!」
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