第24話
それは突然の出来事でした……
地面が大きく揺れる。建物がドドドと倒れる。地震です。
美咲と翔平は、机に隠れ、危険を脱しました。
考える日まもなく避難所へ向かう二人。
大地震の直後、周りの混乱の中、美羽が崩れた家の下敷きになったというニュースが翔平の耳に入りました。彼の心は矛盾した感情でいっぱいでした。美羽を助け出すためには、かつての牛の力が必要だと彼は理解していました。しかし、その力を手に入れるためには、再び草を食べて、もう一度牛に戻ることが必要でした。
翔平は長い間立ち尽くして、その選択を迷いました。牛の力を得て美羽を救うために、すべてを捨てて再び牛になるべきか。それとも、人間としての誇りを保ち、手段を見つけて美羽を助け出すべきか。
だが、彼の心の中で決断はすぐについた。翔平は美咲の言葉を思い出しました。彼女の声が再び彼の心を打ち、「あなたは世界で一番尊敬できるお兄ちゃん」という言葉が響きました。その言葉は彼に力を与え、彼の心に勇気を灯しました。
彼は美羽を救うことを決意しました。しかし、それは人間としての彼自身の力で美羽を救い出すという決意でした。彼は、美咲の言葉を信じて、自分自身を信じて、一歩を踏み出しました。彼は草を目の前にしても食べず、代わりに、自分の力を信じて家の残骸に向かいました。
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