木の実

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第1話

よく晴れた日、一匹の小鳥が大きな木にとまった。

「ねぇ、どうして嘘ってつくの?」

小鳥は木に尋ねた。

すると木は、

「君は嘘が悪いものだと思うのかい?」

と言った。

「うん、嘘をつくのはいけないことだって、お母さんが言ってたもん。それに僕もいけないと思うんだ。だって、隠し事をされるのはなんだか悲しいもの。」

木は、ゆっくり頷いて、

「そうだね、嘘をつくことはいけないことかもしれないね。それじゃあ君は私に嘘をつかないと約束してくれるかい?」

と言った。小鳥は、

「もちろん!」と言った。

それから小鳥は毎日この木のところに遊びにくるようになった。どうやら木は百歳を超えているらしい。それからいろんなことを教えてくれた。昔の世界のこと。木の友達のこと。この匂いの時は雨が降ること。小鳥はとても楽しかった。小鳥も自分の話をした。友達のこと。学校の先生のこと。そして、ここの木の実がおいしいってこと。その話をすると木は、

「食べてみたいなあ。」

とにっこり笑うのだった。小鳥はそれがとても嬉しかった。

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