第6話 手がかり

翌日。

ジョージは座学をこなしつつ、実技についてはサボった。(体調不良という噓で)

魔法操作が安定していないことがうっかりバレたら面倒だからだ。

しかしペナルティである掃除はやらないといけない。如何にしてサボろうかを考え、そういえばリリィに魔法の特訓をしておけと言われたのを思い出した。


掃除のついでに魔法の特訓をする。魔法は使うなと先生達に言われたが、バレなければ問題ないだろう。


枯れ葉を風魔法で集めるまではできるが、出力にムラがある。

掃除用の箒を試しに動かしてみた。魔力操作には自信のあった彼だが、やはりうまくいかず、箒を折ってしまう。


「あークソ!これ実技とかヤベェよな、次の授業何するんだったかな……精密系じゃねぇといいけど」







ジョージが必死に魔法操作練習をしている様子を遠くで伺いながら、リリィは手のひらに収まる程の水晶を取り出した。


『やぁリリィ、久しぶり』

「この前会ったばかりじゃない」

水晶にはフロートが映し出されている。彼はケラケラと笑いながら話を続けた。

『相変わらずつれないなぁ〜。ま、元気そうで良かったよ。ジョージはどうだい?』

「魔力操作に手こずってるみたいだけど。流石名門校ってだけあって、勘がいいから大丈夫じゃない?」

リリィの視線の先では、ジョージが魔法で枯れ葉を集め、袋に入れていた。

そこまで難しい魔法ではないにせよ、飲み込みが早いのは確かだ。

『そっか、それは良かった!ところで、林檎の在り処を掴んだよ』 

林檎と聞いた途端、リリィの顔に緊張が走る。

「!やっぱりまだあるのね……場所はどこ?」


『場所は大学の第7研究室。ただ中等部の君は入れない上に警備は厳重ときた。いい方法は考えているけれど、かなり厳しいかもね』

「わかった、こっちでも調べてみる。……それと、ギブソンはどう?」

先程とは違う、不安そうな面持ちでフロートにたずねる。

彼は彼女を落ち着かせるよう、声を和らげて話した。


『彼は元気さ、容態もすっかり安定してきたし。昨日は庭に出て読書していたよ。心配しないで、リリィ……いや、今ぐらい、本名で呼ぼうか。ねぇ、








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