第4話 メンバー

 それほど敵意は感じない。この少女は、お母さんのこと心配していたな。レイヴァスは、


【お母さんって、言ってなかったか、お前】


【うん、お母さんの薬を買うために】


ドレイクがすかさず


【それで何で俺達を襲った?】


【ボトルを集めてほしいって依頼があって、それを集めるとそれに見合った報酬を…】


レイヴァスは、


【誰がそれを指示した?】


ノアという少女は、


【騎士、正確に言うと騎士隊長…これ言わないで】


ノアは怯えだした。何かあるな、これは。


【なぁ、レイヴァス。やはりあの騎士怪しいな】


【俺もそう思うよ。襲ってきてそのあと食料とか】


【レイヴァス、食ったか?】


【いや、怪しいからな。でも腹減って少しだけ…】


【何ともないか?】


【俺は大丈夫だか。騎士達には何がありそうだ】


 少女は黙って聞いてる。怯えている。騎士たちとは何かあったのか?


【ノアだったね。安心していいよ。俺達はもう何もしない。襲ってこなければね】


【さっきはごめんなさい…どうしても薬を】


【その薬どこにあって。いくらするんだ?】


【騎士たちが、ボトルを手に入れたら教えてくれるって。いくらかは解らないけど、ボトルでたくさん買えるって】


 なるほどね、騎士たちは信用してはならないな。

この少女、ほっておく訳にはいかないな。


【ドレイク、これ渡すぞ!】


【レイヴァス、お前、そんなことしたら…】


【ぼっていけるか?この少女】


【………解った】


【ノア、俺達と一緒に騎士たちのところへいくか?このボトルを騎士たちに渡す。それで薬を買えるんだよな?】


【お兄ちゃん達、ありがとう。本当にありがとう。そしてごめんなさい、さっきはごめんなさい】


【もういい、気にするな。ドレイクすぐ行くぞ】


【ああ…ボトル渡して大丈夫か?】


【仕方ないだろ、とにかく騎士たちの所へ】


 三人はすぐに旅立ちの用意を、騎士がくれた食料は怪しい。ここである程度調達していくか。


と、なると、今夜はここで泊まるしかないな。


ノアが、ぼそっと…


【あの〜、良かったらうちで泊まってください…】


レイヴァスのドレイクが見合わせて、レイヴァスは


【いいの!助かるよ。お金は払うからね】


【お金なんていいです。さっきのお詫び】


【ドレイク、そういう訳にはいかないよな】


【………まぁ、助かるには助かるが…】


 図々しいな、ドレイクは。とレイヴァスは思ったがこの先の費用も考えると確かにありがたい。


【こちらです】


【なぁ、レイヴァス。ノアってそうとう可愛いな】


【お前なー、少女だそ。解ってんの?】


【………冗談だよ、冗談!!本気にすんなよ】


怪しいな、こいつ。本気だぞ。


歩きながらノアは、


【あの、私の持ってるボトルって、二人は知ってるんですか?】


【ノア、あのね、このボトルはとんでもない力を秘めていて世界に限られた数少ないんだよ。それを目当てに旅してる人もいるからむやみに使わないで】


【それ、お前のことな、レイヴァス】


【同類だ、ドレイク】


【着きました、こちらです。ここで休んでいってください。私は食事の準備をしてきます】


【ありがとう、ノア、助かったよ】












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