【10000PV達成感謝】番外編~誰かの名前~ レイナside
「セ、セォ。」
ベットの中でこっそり名前を呼ぶ練習をする。
突然の呼び捨てって、恥ずかしいじゃん...。
もっと、すんなりと言えるようにならないと。
「セ、セオ。セオ。」
ポツリポツリと名前言う。
セオとお兄さまは、何を話したんだろうな。
さっきの怖さを無くしてくれたお兄さまの笑顔はすごいと思う。
泣きつかれて寝台に入ったってお兄さまに思われたかもしれないけど、食欲がないだけなんだよな。
お昼寝を長くしちゃって、ご飯をいつもと違う時間に食べたから、眠いのに寝れない。
変な気分。
お兄さまは、いつも通り。
私だけ、セオに振り回される。
セオが、私の王子様って、どういうことだろう。
みんなの、国の人たちの、王子様じゃないのかな。
「セオっ。」
もっと力を入れないで、自然に、呼びたいのに。
セオは、どうしたの。
心の中なら呼び捨てだって、簡単なのに。
セオにレイナって呼ばれると、嬉しくなる。
お兄さまに呼ばれるのとは別なの。
『レイナ。』
頭の中に聞こえた声。
一番聞きたい声。
これは、誰の声なの?
セオ?クリス?それとも、お兄さま?
いつもは聞かない甘い声。
誰なんだろう。
私が聞きたい声は、誰の声?
聞いたら、心が温かくなる。
──この気持ちは何?
教えてよ、────。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます