第45話 セオside 何者

「こんにちは。」


 突然声をかけられた。


 こういう知らない人に声をかけられた場合は無視するのがいいのだろう。


 でも、ここは誰もいない。


 いや、正確に言えば声だけはいるのか。


「......誰だ。」


 声に返事をしたのは、気まぐれ。


 ここにはいつも怒る教師もいない。


「セオ・スフォルツァの中に入っている人。社長の秘書だったってことしか自分のことわかんないんだ。 性格もわかんないんだよ。」


 最後の方は聞こえなかったが、意味わかんねー奴の事は別に気にしなくてもいいだろう。


「は?てか、お前意味わかんねえけど、なんて呼べばいいんだよ。」


「んー。ひーくん。」


「なんだよ。その名前。」


「なんでだろうね?」


 この瞬間、こいつの話に返事した俺が嫌になる。


「わかんねえけど、ヒークン?なんでここにいるんだ?」


「気づいたらいたんだよ。」


「は?」


 こいつ意味わかんねえ。


 何がしたいのだろうか。


「あとさ~。セオは自分の体に戻れるの~?」


「は?どういうことだ?」


「だってさっき俺がセオ・スフォルツァの体に意識が行ったから、どうなるのかなって。」


 こいつの言っていることが素直に頭の中に入ってこなかった。


 俺の体にこいつの意識がいく?


 こいつ教養がなっていないバカのか?


「意味わかんねえ。」


ーーーー

 新作書きました。

https://kakuyomu.jp/works/16817330663414276203

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