第19話 稽古終わり

「ロイ・クラリスの勝ち。」


「何でだ。もう、戻る。」


 セオが倒れていたからだを起こして、王宮の中に向かった。


「おい、s」


 俺は、クリス様の話を遮るのはどうかと思ったが、セオに話しかけた。


「セオさま、絶対にレイナと、妹と話してください。」


「勝負だからな。絶対に守る。」


 まあ、レイナに惚れているし、ちょうどいい口実ができたってとこかな。


「まあ、いっか。じゃあ、そろそろ解散しようか。明後日からは、稽古を担当する人が騎士団から何人かくるよ。楽しみにしておいてね。それでは、解散。」


 クリス様が言い、みんながいっせいに動いた。


「じゃあ、俺も帰るね。また明後日だな、クリス、リテル。」


「ああ。」


「じゃあね。」


 俺は二人に声をかけて、馬車に乗る。


 にしても、今日は疲れたな。


 攻略対象にも三人あったし、たくさん動いた。


 これが明日からも続くのか。


 この世界の日にち感覚は、日本と同じだ。


 この稽古は、週三で、今日─月─、水、金だ。


 そして、明日はついに会う。


 あの攻略対象と。

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