第2話
「じじぃにまたやられた。」
武史に愚痴る。
「じじぃ、ほんまに好きもんやからな。まぁ、それで金もらえるんやし、
仕事やなぁ。」
「でも、俺は、それが愛菜の仕事とやと思ってるし、妬かへんわぁ。」
武史と飲むお酒は美味しい。
今日は、ホルモンが美味しい焼肉屋さんで飲んでいる。
武史はホルモンが美味しいと言うけれど、
私はホルモンがあまり好きではない。
ハラミをつまみながら、レモンハイを飲む。
「おかわり頼むか?どんどん飲み〜」
「おねーちゃん、
レモンハイ!ひとつ。」
これで、
レモンハイを頼むのは5回目だろうか。
私はだんだん、思考がおぼつかなくなる。
私がもういいと言うまで、
武史は、時折若い店員さんをちらちら見、
飲み、食べ、話続ける。
武史は、
私が働く職場に出入りをしていた、営業だ。
とてもフランクに喋る、快活な男。
お局さまが言うには、
あの男は、
女だったら誰でもいい、だそうだ。
知り合った時は、そうは思わなかったけど、
武史は妻がいながら、とても遊ぶ男だ。
私と武史は、ソウルメイトだと思う。
前世があるのなら、きっと親子かきょうだいだと、本気で信じている。
今日はこのまま帰るのだろうか。
昼間、散々じーさんに抱かれ、身体がふわついている。
「武史、いっぱい食べた〜。
お腹いっぱい。」
「よっしゃ。
今日は遅くなってええんか?行こか。」
「うん。」
行こか?ってことは、行くんだな。
昼間じーさんが抱いた、
私の身体を平気で抱く男。
武史の運転する車が、キラキラ照明が光るラブホテルの駐車場に入った。
あるがままに @nekoyamanekomi
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