コラボ配信

コラボ配信の誘い

紅葉「うーむ.......」


スマホの画面を見ながら、そう呟く私。


何で、そう呟いたのかって?


...........最近、始めたツブヤイターのアカウントに、紅蓮と名乗る人から


『コラボをしないか?』


という内容のDMが来たからに決まってるでしょ!!


紅葉「紅蓮..........かぁ」


そういえば.............昔、紅蓮っていう男の子と遊んだような..........?


紅葉「まさか..........ね?」


そう思いながら、私は大福を撫でるのだった。


大福「ワフワフ!!」

紅葉「フフフ、大福は可愛いなぁ」


にしても...........コラボかぁ。


普通、コラボって、何回か配信をしてからやるものじゃないかな..........?


紅葉「...........ま、いっか」


細かいことを気にしてもアレだし、コラボしたらコラボしたで、何か楽しそうだしね。


紅葉「とりあえず、返信しよっと」


そう言うと、私は紅蓮くんに向けて、返信するのだった。






☆☆☆






俺と紅葉お姉ちゃんの出会いは、もう随分と昔のことで...........あの日のことを、一度たりとも忘れたことはない。


いわゆる、世間一般的に言うところのだった俺は、クラスメイト達によって、毎日イジメられていた。


どうして自分はハーフなんだろう?


何度も何度もそう思いながら、憂鬱な日常を送っていた。


そんな時に出会ったのが、紅葉お姉ちゃんだった。


紅葉お姉ちゃんは、強くてカッコよくて、あと男前な人で、よく俺のことを励ましてくれた。


あの時は、紅葉お姉ちゃんも僕と同じハーフなのかなって思っていたけど.................まさか、鬼と人間のハーフだったとは思わなかったな。


紅蓮「..........紅葉お姉ちゃん」


スマホを見つめながら、そう呟く俺。


その画面には、コラボ配信を了承するメールが出ていた。


紅蓮「また.....会えるんだね」


強くてカッコいい紅葉お姉ちゃん。


あの人は、俺にとっての恩人だ。


だから...........


紅蓮「一緒に配信できるなんて..........嬉しいなぁ」


紅葉お姉ちゃんと配信できることは、僕にとっては嬉しいことだったのだ。


紅蓮「さてと、俺も紅葉お姉ちゃんに負けないように、特訓しないとな!!」


だけど、この時の俺は知らなかった。


このコラボ配信がきっかけで、紅葉お姉ちゃんの更なる力を目撃することを...........






☆☆☆


竜崎紅蓮

日本が誇る人気Dチューバー兼冒険者。

【炎魔】という異名を持っており、その実力は本物。

父親が日本人、母親がアメリカ人なので、顔つきはハーフ顔となっている。

しかし..........それが原因なのか、よくイジメられていた。

そんな時に紅葉と出会い、彼女の言葉に救われたためか、紅葉に対して、感謝の思いを抱いている。

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